興亜工業はこのほど、1月27日に発生した放射性物質の漏洩について、原子力規制委員会に報告した。
同社によれば、紙の重量測定に使用する坪量計(BM計)に封入されている放射性同位元素85Kr(クリプトン85)の漏洩が確認されたもので、これを受けて坪量計を設置している管理区域周辺の放射線量を測定したところ、自然放射線レベルであることを確認。また、坪量計の異常発生時、作業に当たった従業員については個人線量計の測定値から異常は見られなかった。修理対応したBM計のメーカー作業員の被ばく線量は、1月28日現在確認中。
興亜工業では、「工場建屋内は常に換気しており、漏洩したクリプトンガスは拡散して希釈されたと考えている。環境影響および被ばくの可能性は現時点では低い」としている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/21号」より