富山県の紙卸商、若林商店の若林啓介社長が令和4年春の褒章で藍綬褒章を受章した。調停委員として、1998年から交通事故の過失割合や不動産トラブルなど民事のさまざまな問題解決に携わり、2020年4月から2年間は富山調停協会会長を務めた。
調停委員として「辛抱強く双方の言い分に耳を傾ける」「自分の価値観に拘泥しないこと」を心掛けてきたという。富山県の広報委員も約10年にわたって務めており、9月に県内全域で開催される相談会のPRをはじめ、制度の周知に尽力している。
若林氏は1952(昭和27)年10月29日生・富山県出身の69歳。一橋大経済学部卒業後、三井物産勤務を経て88年4月に若林商店入社。2001年2月に代表取締役社長就任。
今回の受章について氏は「今年は、民事調停制度が日本で発足してから丁度100年目に当たる。その記念すべき年に褒章を頂けたことを大変嬉しく思っている。勤務時間中に調停や協会の仕事に出かけ、社員や取引先の方々にご不便をお掛けしたこともあるが、皆さまのご理解とご協力を得られたことが今回の受章に繋がったものと感謝に堪えない。民事調停委員としては令和6(2024)年3月末まで2年弱の任期が残っているので、引き続き心を引き締め、精進して務めていきたいと思う」と語っている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/23号」より