日本製紙が2021年4月からエコライフはままつとともに取り組んでいる「浜松市における使用済み紙容器リサイクル事業」が、3R推進協議会による「令和5年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」の環境大臣賞を受賞した。
　このリサイクル事業は、浜松市西部清掃工場の環境啓発施設「えこはま」を基点に、市内の学校・民間企業・金融機関などに設置した回収ボックスから使用済み食品用紙容器を収集し、日本製紙の草加工場で段ボール原紙に再生するというもの。浜松市の後援を得て実施している。
　通常、食品容器として使用された紙の多くは、紙表面にポリエチレンラミネート加工されており、かつ食品残渣や臭いがあることから、リサイクルされずに一般ごみとして焼却処分される。今回の受賞は、リサイクルが難しい使用済み紙容器を資源循環させ、消費者のリサイクル意識向上、可燃ごみ削減、木質資源としてのCO2固定推進に結び付けた点が評価された。
　日本製紙は、「現在（の使用済み紙容器リサイクル）は段ボールへの再資源化だが、今後はトイレットペーパーや、さらには紙容器から紙容器への水平リサイクルも目指す」としている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/13号」より