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紙の業界ニュース

2024/06/12

決算

=2024年3月期②=
 前号に続き、紙パ関連各社の2024年3月期決算(23年4月~24年3月)を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記は対前期比、〈 〉内は前期の実績値。
【製紙】
■三菱製紙
〔2024年3月期〕
 売上高     193,462    (△7.7%)
 営業益     5,410    (+458.7%)
 経常益     7,098    (+129.7%)
 当期益     4,170    〈△571〉
〔2025年3月期予想〕
 売上高     197,000    (+1.8%)
 営業益     8,000    (+47.9%)
 経常益     8,000    (+12.7%)
 当期益     8,000    (+91.8%)
 売上高は減少したが、価格改定やコストダウン効果で大幅増益。1株当たりの期末(年間)配当を、前回予想の5円から10円に増配した。前期実績は5円。次期は10円を予定している。
○機能商品事業…売上高△11.5%、営業利益+27.6%。産業資材関連は、蓄電デバイス用セパレータ、リライトメディア、テープ原紙の販売金額は増加したが、エアフィルター、水処理膜基材、化粧板原紙は減少。画像資材関連は、インクジェット用紙は販売量減で金額も減少、特殊ドライフィルムレジストは販売量は増えたが金額は減少。情報資材関連製品は、販売量は減少したが価格改定効果で金額は増加。ドイツ事業は販売量・金額ともに減少。
○紙素材事業…売上高△4.1%、営業利益1,177百万円(前期比+3,600百万円)。印刷用紙の国内販売は、販売量は減少したが価格改定で金額は増加。輸出は、円安環境下、販売量・金額ともに増加。市販パルプは生産設備の事故の影響で販売量・金額ともに減少。
○その他…売上高+6.1%、営業利益+104.1%。
■中越パルプ工業
〔2024年3月期〕
 売上高    107,826    (+2.0%)
 営業益    6,172    (+137.9%)
 経常益    6,820    (+100.7%)
 当期益    3,701    (+21.3%)
〔2025年3月期予想〕
 売上高    112,000    (+3.9%)
 営業益    4,600    (△25.5%)
 経常益    4,900    (△28.2%)
 当期益    3,200    (△13.6%)
 価格改定のほか減産下での効率操業などにより増収増益となった。
○紙・パルプ製造事業…売上高+2.7%、営業利益+256.2%。新聞用紙は、販売量は減少したが金額は増加。印刷用紙は、国内販売・輸出ともに販売量が減少し、価格改定は進んだものの数量減を補えず金額も減少。包装用紙は、国内販売・輸出ともに販売量が減少したが、価格改定により金額は増加。壁紙は前期並の販売量を確保。加工用途は販売量は減少したが価格改定で金額は増加。パルプは販売量は増加したが、前期の世界的なパルプ市況急騰の鎮静化により金額は減少。
○発電事業…売上高△4.1%、営業利益△49.1%。価格改定を行ったことにより減収減益。
○その他…売上高+2.9%、営業利益+147.9%。工場の定期点検の影響で紙断裁選別包装・紙運送事業の取扱量は減少したが、設備設計施工関連事業の受注増などにより売上高は増加。利益は、人件費などの経費低減もあり増益。
■特種東海製紙
〔2024年3月期〕
 売上高    86,517    (+2.8%)
 営業益    2,296    (+40.0%)
 経常益    6,188    (+52.5%)
 当期益    4,590    (+11.1%)
〔2025年3月期予想〕
 売上高    93,000    (+7.5%)
 営業益     3,100    (+35.0%)
 経常益     5,500    (△11.1%)
 当期益     4,300    (△6.3%)
 当期益が当初予想を上回ったため、期末配当を前回公表の1株当たり50円から70円に増配する。中間配当の50円と合わせた年間配当は120円、配当性向は30.9%となる。次期は中間60円、期末60円の年間120円の予定。前期実績は100円だった。
○産業素材事業…売上高△2.4%、営業利益+31.1%。物価高による買い控えなどにより、段ボール原紙とクラフト紙の販売量が減少。利益は、水力発電による売電事業が順調に推移し前期を上回った。
○特殊素材事業…売上高△1.1%、営業利益△19.5%。特殊印刷用紙は、国内需要は減少したが価格改定と海外向けFPの販売増で売上は前期並み。特殊機能紙は、販売単価は上昇したが電子化などの影響で販売量が減少し、売上は前期を下回った。利益面は、価格改定の浸透により収益性は回復しつつあるものの、販売量減と原材料コスト上昇により減益。
○生活商品事業…売上高+4.6%、営業利益567百万円(前期比+706百万円)。ペーパータオルの販売量は減少。ラミネートなどの加工品は、販売量が減少したが価格改定の浸透で増収。トイレットペーパーも価格改定で増収。
○環境関連事業…売上高+39.7%、営業利益+44.5%。建設事業の完成高は前期並み。新たに連結化したトーエイの業績が寄与して増収。
 25年3月期は、資源再活用事業拡大の一環で連結化した㈱貴藤の売上高への寄与が見込まれるほか、特殊素材事業を中心とした価格改定による利益改善を予想した。
【製紙関連】
■リンテック
〔2024年3月期〕
 売上高    276,321    (△2.9%)
 営業益    10,628    (△23.0%)
 経常益    11,537    (△26.1%)
 当期益    5,243    (△54.5%)
〔2025年3月期予想〕
 売上高    290,000    (+5.0%)
 営業益    18,000    (+69.4%)
 経常益    18,000    (+56.0%)
 当期益    13,000    (+147.9%)
 価格改定や円安効果に加え、3Q以降は半導体・電子部品関連製品やシール・ラベル用粘着製品を中心に受注は回復傾向にあったものの、上期の不振をカバーするには至らなかった。また、韓国子会社と台湾子会社の解散決議に伴い、今後発生が見込まれる特別損失として、減損損失921百万円、関係会社整理損失引当金繰入額1,086百万円、合計2,008百万円を計上した。
○印刷材・産業工材関連…売上高△2.5%、営業損失△1,115百万円(前期比△4,074百万円)。米国でのシール・ラベル用粘着製品の大幅減などにより減収。これに加え、国内で主原料価格の高止まりや物流コスト上昇もあり、損益は赤字。
○電子・光学関連…売上高△5.3%、営業利益△6.4%。大型テレビやスマホ、パソコン向けの需要減により減収。利益面は、受注減少による生産設備の稼働率低下に伴う操業損失もあり減益。
○洋紙・加工材関連…売上高+0.7%、営業利益21百万円(前期比+1,709百万円)。販売量は低調だったが価格改定効果もあり売上高は微増。損益は、原燃料価格の高止まりや物流コスト上昇の影響はあったが、価格改定効果で増益。
■巴川コーポレーション
〔2024年3月期〕
 売上高     33,692    (△1.4%)
 営業益    1,331    (△35.1%)
 経常益    1,643    (△23.6%)
 当期益    594    (△59.1%)
〔2025年3月期予想〕
 売上高    35,000    (+3.9%)
 営業益     2,200    (+65.3%)
 経常益     2,200    (+33.9%)
 当期益    1,000    (+68.3%)
 中国経済の低迷により、売上の3割強を占めるトナー事業と、前年度に新製品を立ち上げた機能性不織布事業が3Qまで低迷した。一方、半導体・ディスプレイ関連事業は好調に推移し、セキュリティメディア事業も売上を拡大した。営業利益は、減収に加え、特にトナー事業での在庫の圧縮を目的とした生産調整がマイナス影響となった。経常利益は、持分法による投資利益があったため営業利益に比べて減益幅が小幅。当期益は、前年には固定資産売却に伴う特別利益が発生していたこと、新型静電チャックの開発でターゲットとしている顧客製品の変更があったこと、さらに生産および開発拠点の集約実施に伴い設備除却損を計上したことなどにより、大幅減益となった。なお4Qの3ヵ月間は、トナー事業の一部に受注環境の改善が見られたほか、半導体・ディスプレイ関連事業で値上げ前の一時的な需要増などが増収要因として作用した。○トナー事業…売上高△13.4%、セグメント利益△61.0%。
○半導体・ディスプレイ関連事業…売上高+15.7%、セグメント利益+226.9%。
○機能性シート事業…売上高+0.0%、セグメント損失42百万円(前期比+30百万円)。
○セキュリティメディア事業…売上高+10.0%、セグメント利益+95.6%。
○新規開発事業…売上高+25.2%、セグメント損失△608百万円(前期比△109百万円)。
○その他の事業…売上高+17.8%、セグメント利益△6.8%。
 2025年3月期は、トナー事業の回復、機能性シート事業の市場開拓や新製品投入、半導体市場の回復、半導体製造装置向け新製品などの増収効果を想定しているほか、利益面では値上げの浸透や円安を見込んだ。
 

株式会社 紙業タイムス社 「Future6/10号」より
 

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