経済産業省はこのほど、中国の対日輸出入貨物通関状況に関する調査結果を発表した。
調査は9月28~30日の3日間で物流企業、商社、メーカー合わせて1,146社を対象にアンケート方式で実施、424社から回答を得た。このうち、「輸出検査の強化によって輸出入に遅延あり」としたのは124社(214件)で、遅延の発生地域は上海が121件と最も多かった。検査の強化内容は「検査率引き上げ」が多く、例えば上海の税関では、ある部品の対日輸出入時の開梱率が、輸入は通常30%のところ50%に、輸出に至っては100%になっている。そのほかの強化内容としては、「従来提出していない資料が新たに要求される」などの回答があった。
また、商品の分類コードであるHSコードの変更を指導されるケースがあり、これに伴い税率が上昇したとの回答もあった。例えば、「これまでは関税率10%のHSコードで輸入許可がおりていたのが、今回の申請では関税率15%のHSコードの適用を求められた」という報告があった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 11/8号」より