台紙と紙箱を一体成型したシュリンクパッケージ
凸版印刷は、台紙付きシュリンクパッケージの新製品として、台紙と紙箱が一体成型された「付属品収納タイプ」を業界に先駆けて開発、9月上旬から販売を開始した。
台紙付きシュリンクパッケージは、店頭で商品を立体的に見せられる点や、プラスチック成形品のパッケージと比較して樹脂使用量が少ないといった特長があり、化粧品やトイレタリー製品などの店頭陳列パッケージに多く使われている。
凸版印刷の新製品は、従来の台紙付きシュリンクパッケージと、付属品を入れられる紙箱を一体化させたパッケージで、紙箱を取り付ける位置は、サイド、下部、背面などから選択できる。これを採用することにより、メインとなる製品だけでなく、関連部品や試供品、添付文書などの付属品とのセット販売が可能になる。
同社はトイレタリー業界のほか、日用雑貨、文具、工具などを取り扱う企業向けに拡販し、2018年度に約5億円の売上げを目指す。
マルチ・セル一体型の段ボール箱を発売
また凸版印刷は、外箱と中仕切りを一体化し、外箱を開くだけでセットアップが可能なマルチ・セル一体型梱包材『マルチセルケース』を開発、半製品や中間部品などを搬送する際の集積梱包材として、9月下旬から販売を開始した。
『マルチセルケース』は、仕切りが1部屋ごとに糊付けされたハニカム構造になっており、仕切り自体も外箱に糊付けされている。別々の部材で構成された外箱と中仕切りを組み立てる従来の方法と比較し、現場での組み立て負荷を約3分の1に軽減できる。また一体化したことで、約10%の減容化と約35%の軽量化も実現した。内容物によって外箱と仕切り材を変更することも可能。梱包用中仕切り製造の主要メーカー、オカベカミコンの協力を得て開発した。
凸版印刷では、自動車、電機、医療関連業界に向けて拡販し、2017年度に約1億円の売上げを目指す。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/10号」より