日本製紙と日本製紙木材は、日本製紙が富士山麓に所有する北山社有林（静岡県富士宮市、約680ha）のSGEC森林認証材（ヒノキ）を、静岡県富士山世界遺産センター（静岡県富士宮市）の展示棟木格子プロジェクトに供給した。写真は、世界遺産センターの木格子。

　北山社有林は、日本独自の森林認証制度として発足した「SGEC（緑の循環認証会議）」の森林認証を、日本で初めて取得した第1号認証林。今回のプロジェクトは、SGECのCoC認証を取得している日本製紙木材が、流通を含めた施業管理を担当することで、SGEC森林認証材を山元から建築物まで繋げることができた。

　世界遺産センターは、富士山がユネスコの世界文化遺産に登録されたことを受けて建設され、展示棟は建築家・坂茂氏が設計した。逆さ富士をモチーフにした壁面が、富士山から湧水を引き込んだ水盤に映り込む、特徴的な建物だ。逆円錐形に組まれた木格子には、北山社有林など地域の山林の主要樹種であるヒノキ材が採用されており、構成材のすべてがSGEC森林認証材。林業、加工・流通、建築などの異業種間連携により、「認証材を使用した建築物」として国内で初めて、「SGEC/PEFC CoCプロジェクト認証」を取得している（2017年7月）。 

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future１/１５号」より