日本製紙連合会は、12月のパルプ、パルプ材速報と11月の古紙需給統計を次記の通り発表した（「％」表記は特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（12月）

　製紙パルプ生産量は△12.1％の64.5万tで、5ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△11.3％の52.6万tで4ヵ月連続の減少、UKPは△11.0％の7.6万tと4ヵ月ぶりの減少となった。

　製紙パルプの販売は＋2.2％の6.9万t。うち、BKPは海外市況低迷の影響で輸出が7ヵ月連続減となったことが響き、△9.4％の4.8万tと5ヵ月連続の減少。UKPは、国内販売・輸出ともに前年が低水準だった反動により、＋53.1％の2.0万tで4ヵ月連続の増加。在庫は、BKPが9.9万tで前月比は△14.2％の3ヵ月連続減、前年同月比は△3.3％で2ヵ月ぶりの減少。UKPは2.3万tで前月比は3ヵ月連続増の＋7.6％、前年同月比は△16.5％で4ヵ月ぶりの減少。

■パルプ材速報（12月）

　12月のパルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△11.9％の121.2万tと3ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△10.1％の38.0万tで3ヵ月連続減、広葉樹は△12.7％の83.2万tで4ヵ月連続減。

　集荷は、△4.9％の119.6万tで4ヵ月連続の減少。2018年4月以来の120万t割れとなった。このうち、国産は△1.8％の36.9万tで2ヵ月連続の減少。国産の内訳は、針葉樹が3ヵ月連続の減少で△3.0％の27.4万t、広葉樹は＋2.1％の9.5万tで6ヵ月連続の増加。また、輸入は△6.3％の82.7万tで4ヵ月連続の減少。輸入の内訳は、針葉樹が△10.4％の12.7万tで2ヵ月連続の減少、広葉樹は△5.5％の70.0万tで4ヵ月連続減。

　在庫は、前月比△1.6万tの182.2万tで3ヵ月ぶりの減少。前年同月比は＋16.7％。維持月数は前月から0.1ヵ月分増加の1.5ヵ月。

■古紙需給（11月）

　11月の古紙入荷は△4.5％の139.3万tで2ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△13.1％の24.0万tで4ヵ月連続の減少、段ボール古紙は△3.9％の75.6万tで2ヵ月連続の減少となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙や段ボール原紙の生産減が響き、△2.7％の138.6万tと10ヵ月連続減。在庫は＋20.9％の69.4万t（前月比は＋1.0％）。輸出は、＋1.2％の29.3万tとなり9ヵ月ぶりの増加。最大の輸出先である中国向けの減少は続いているものの、ベトナムや台湾など東南アジア向けの段ボール古紙の輸出が増加したことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/19号」より