王子ホールディングスのグループ会社の王子物流はこのほど、新倉庫を千葉県船橋市に竣工した。
昨今のEC事業の拡大やトラックドライバー不足など、いわゆる2024年物流問題を契機として物流ネットワークの再編が活発化しており、消費地に隣接する首都圏の倉庫需要は堅調に推移している。今後も一層の伸びが予想されることから、新倉庫の建設により、立地優位性を活かした物流効率化を提案し、収益性の高い物流元請事業の強化とともに、外販物流の獲得を目指す。
新倉庫は、主要顧客の一つであるサッポログループ物流㈱が取り扱うワインや洋酒にも対応するため、約4,000坪を有する倉庫1階フロアは空調を完備し、定温倉庫(15~23℃)として運用することで、適切な温度管理を実施する。加えて、隣接するサッポロビール千葉工場との間を車両が直接行き来できる接道を設置し、物流効率化の促進および自家消費型太陽光発電パネルの設置により、環境配慮の倉庫運営を図り、地域経済や社会に貢献していく。
さらに新倉庫の建設に合わせて同地区岸壁を改修し、トラック輸送から船舶輸送へのモーダルシフトを推進する。
新倉庫の概要は以下の通り。
〔新倉庫概要〕■名称:OGLC船橋(王子物流グローバルロジスティクスセンター船橋)■所在地:千葉県船橋市高瀬町■延床面積:約3万9,713㎡(1万2,013坪)■設備:定温設備(1フロア)、屋根全面太陽光発電設備(1,550kw)
王子物流は、「王子グループ製品の輸送といった物流面からグループをサポートしてきたが、グループ外の配送業務にも注力し、一貫物流を提案する総合物流企業を目指す」としている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/19号」より