日本製紙はこのほど、北海道工場勇払事業所内にセルロースパウダー生産設備を新設し、商業運転を開始した。
セルロースパウダーとは、 精選したパルプを加水分解し、精製、乾燥、粉砕した微細な粉体。 植物細胞の細胞壁および繊維の主成分であるセルロースは、安定しており非常に安全性の高い物質。同社は、国内随一のセルロースパウダー生産会社であり、食品、健康食品分野から工業分野に至るまで幅広い用途で製品を供給している。今回新設した設備は、特に需要拡大が予想される食品や健康食品分野に向けた事業拡大と製品の安定供給を目指して、16億円をかけて完成した。新ラインの稼働により、同社の生産ラインは北海道工場内に2ライン、江津事業所(島根県江津市)に2ラインの計4ラインとなる。
同社は「総合バイオマス企業」として紙以外の事業強化を進めており、今回の設備新設もその一環。
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/9号」より