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紙の業界ニュース

2021/10/05

決 算

=紙パの第1四半期⑤=
 前号に続き、紙パルプ関連各社の2022年3月期第1四半期(2021年4~6月)決算を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記は前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。
【紙加工】
■ニッポン高度紙工業
〔第1四半期〕
 売上高 4,693 (+24.9%)
 営業益 1,315 (+108.1%)
 経常益 1,331 (+116.5%)
 当期益 932 (+99.9%)
〔通期予想〕
 売上高 17,500 (+9.9%)
 営業益 3,700 (+34.0%)
 経常益 3,700 (+32.3%)
 当期益 2,600 (+29.6%)
 アルミ電解コンデンサ用セパレータは、車載向けや産業機器向けを中心に好調を維持し、5G基地局向け需要も堅調に推移、また取引先での在庫積み増しの動きもあり、売上高は+24.7%。機能材は、前期に好調だった海外での風力発電向け電気二重層キャパシタ用セパレータが減少したが、車載向けリチウムイオン電池用セパレータの需要が拡大し、売上高は+25.5%。利益は、製品在庫の積み増しに伴う稼働率向上、原価率の低減などもあり大幅増益となった。
 通期予想は、4月に公表した前回予想を上方修正した。修正額(単位100万円)は、売上高+700、営業益+700、経常益+700、当期益+500。主力のアルミ電解コンデンサ用セパレータの売上げが前回予想を上回る見込み。
■野崎印刷紙業
〔第1四半期〕
 売上高 3,260 (+6.9%)
 営業益 △9 〈△56〉
 経常益 △9 〈△40〉
 当期益 △33 〈△51〉
〔通期予想〕
 売上高 13,400 (+2.2%)
 営業益 95 (+8.8%)
 経常益 114 (△7.8%)
 当期益 39 (△51.5%)
 経済活動の停滞で販売が減少した部門もあったが、巣ごもり需要の増加などで受注が増えた部門もあり、増収となった。収益面は、業務プロセスのデジタル化や自動化などコストダウンに努めたが、厳しい状況で推移した。
○商業印刷部門…売上高△32.6%。イベント・展示会などの中止・延期・規模縮小の影響により需要が大きく停滞。紙媒体からデジタル化への動きが加速した影響も受けた。
○包装資材および紙器、紙工品部門…売上高+8.2%。紙器は、巣ごもり需要での増加に加え、流通、小売業界の堅調に伴い、包装資材全般も緩やかに回復。また、化粧品業界など新分野への取組みが成果として現れてきた。
○情報機器・サプライ品部門…売上高+6.0%。製造業、流通業界の回復傾向で需要が増加。情報機器類は新型小型プリンタが順調。
○その他…衛生関連商品などの需要増などにより売上高+117.4%。
 通期予想は4月公表の前回予想から変更なし。
■ハビックス
〔第1四半期〕
 売上高 2,632 (+0.1%)
 営業益 68 (△57.8%)
 経常益 72 (△52.2%)
 当期益 51 (△48.2%)
〔通期予想〕
 売上高 13,000 (+22.1%)
 営業益 500 (△34.9%)
 経常益 500 (△39.4%)
 当期益 350 (△37.7%)
○不織布関連事業…売上高+5.1%、セグメント利益+18.4%。パルプ不織布は、外食産業が低迷する中、主力の業務用クッキングペーパーやおしぼり向け製品の受注獲得に注力した。化合繊不織布も、既存および新規販売先への拡販活動を積極展開した。
○紙関連事業…売上高△4.8%、セグメント利益△61.6%。衛生用紙は、輸出用の紙おむつ向け製品の受注低迷などにより、売上高は減少。また、パルプ価格が短期間で高騰し利益も大きく減少。
 通期予想は5月公表の前回予想から変更なし。
■中央紙器工業
〔第1四半期〕
 売上高 2,603 (48.1%)
 営業益 134 〈△127〉
 経常益 171 〈△101〉
 当期益 119 〈△59〉
〔通期予想〕
 売上高 10,600 (+14.7%)
 営業益 600 (+259.1%)
 経常益 660 (+174.8%)
 当期益 435 (+154.3%)
 自動車関連を中心とした需要が回復基調で推移したことと、固定費削減により売上、利益とも前年同期を上回った。通期予想は、5月公表の前回予想から変更なし。
■大村紙業(非連結)
〔第1四半期〕
 売上高 1,244 (8.6%)
 営業益 71 (+134.7%)
 経常益  76 (+121.8%)
 当期益  50 (+130.2%)
〔通期予想〕
 売上高 5,000 (+4.1%)
 営業益 353 (+30.7%)
 経常益 353 (+28.0%)
 当期益 219 (+34.1%)
 段ボールシート生産量は+5.2%の1,200万㎡、段ボールケース生産量は+11.1%の800万㎡となった。品目別売上高は、段ボールシート216百万円、段ボールケース790百万円、ラベル45百万円、その他(主に包装資材)192百万円。
 通期予想は、5月に公表した前回予想から変更なし。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/4号」より
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