凸版印刷は、タイで軟包装材を製造販売するMajend Makcs Co.,Ltd.と株式譲渡契約を締結した。同社株式の90％を取得し、5月16日までに連結子会社化する。
　凸版印刷は重点施策の一つとするパッケージ事業で、サステナブル需要の獲得と地産地消体制の構築を加速させており、これまでのインドネシア、タイ、中国などに続き、近年は米国での工場設立や買収、また直近ではインドでフィルム大手を連結子会社化するなど、グローバルな製造販売体制を強化している。
　タイは、食品や消費財のグローバルブランド企業が欧米やASEAN向けの製品を製造する主要生産地。世界規模でビジネス展開する企業にとって、自社製品の環境対応は必須であり、数多くのグローバルブランドが製造拠点を置くタイでも、パッケージの環境対応、多機能化需要はますます高まっている。凸版印刷はこうした需要を取り込むため、タイで食品、消費財、メディカル向けの軟包装を製造販売するMajend Makcs社の買収を決めた。
　凸版印刷は今後、自社の透明バリアフィルム『GL BARRIER』のラインアップを活用したサステナブル包材をMajend Makcs社で製造し、包装材料から最終製品までをワンストップで提供するグローバルな供給体制を確立する。また、顧客動向や技術情報の分析・開発を行う、グローバル開発拠点としての活用も推進していく。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/16号」より