日本包装技術協会が主催する「2022 日本パッケージングコンテスト」の受賞作品が発表され、今年も多数の紙パルプ関連企業が入賞を果たした。
　コンテストの最高賞であるジャパンスター賞の各賞（12賞）には、紙パ関連から、○王子コンテナー／スズキの「海外向けシート輸送固定材のオール段ボール化改善」（経済産業大臣賞）、○レンゴーの「伝票封かん 簡単フクロック」（経済産業省製造産業局長賞）、○日本製紙／豊島屋の「鳩サブレーのパッケージ紙化 『紙ピロー包装』」（日本商工会議所会頭賞）、○ダイナパック／ホーコスの「『巻いて曲げるだけ』簡単角当緩衝材でウェザーカバーを梱包」（日本生産性本部会長賞）、○レンゴーの「つかんで瞬開！ V-Link ジッパー」（共用品推進機構理事長賞）、○ザ・パック／エル・ローズの「GREEN BASE ドライベジシリーズ」（消費者団体推薦賞）などが選ばれている。
　日本製紙の「鳩サブレーの」は、お菓子を横から充填できる横ピロータイプの自動包装システムに、業界に先駆けて対応した紙製パッケージ。鎌倉銘菓の『鳩サブレー』の外装を紙化し、使い捨てプラスチック削減に寄与した。
　ダイナパックの「巻いて曲げるだけ」も、従来段ボールに貼り付けていた発泡スチロール緩衝材を段ボール製緩衝材に変更することで、プラ廃棄物の削減に貢献する。組立工程で巻いて曲げるだけの角当て緩衝材なので、糊やテープを使わず組立作業が簡素化、コストダウンも実現した。
　ジャパンスター賞以外では、大石産業などが自社の入賞を公表している。同社は2015年以降8年連続で入賞しており、今回、輸送包装部門賞を受賞した『一気開封袋（PV+）』は、プラスチック製開封テープを使用しない開封袋。開封部の化粧紙を上下方向に剥がすことで簡単に開封でき、また化粧紙が本体から分離しないためゴミも発生しない。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future9/26号」より