東京都紙商組合(渡辺昭彦理事長)は紙商組合記念日となる11月7日、東京・如水会館において第63回優良社員表彰式並びに2023年度組合記念日祝賀会を開催した。今回、優良社員表彰を受賞したのは30社115名で、表彰状・記念品贈呈では、富士川洋紙店の松本ひとみ氏が受賞者を代表し登壇。続いての答辞を、日本紙パルプ商事の梅村卓也氏が行った。
表彰式後の組合記念日祝賀会では、渡辺理事長が次のように挨拶した(要旨)。
「先ほど、組合員各社における永年勤続優良社員の表彰式が執り行われ、今年は30社115名の優良社員の皆様が表彰された。気持ちも新たに、明日からの業務に一層精励されることと思う。
さて、新型コロナ感染症が5月に5類に分類され、日本社会全体はインバウンドを含めて明らかな回復基調にあると推察されるも、紙板紙の出荷量は前年割れの大変厳しい状況が続いている。
また、昨年とは若干違い、海外特に欧米・オセアニアといった主要市場の状況は一転、需要は低迷し、流通在庫の消化にも大変時間がかかっており、世界中の製紙メーカーの稼働率が極めて低い水準で推移しているのはご承知の通りかと思う。
そうした非常に厳しい状況ではあるものの、われわれ紙流通業界としては、人的資本投資やDXによる生産性の向上、資本効率の改善など自らを変容させていくと同時に、紙の持つ機能・役割、環境性能といったことを一層広く社会にアピールし、需要の裾野を拡大していく努力を続けることで、われわれ自身はもちろんのこと、当業界そのものの存在価値や、地位向上も図っていく必要があると考えている」。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/27号」より