リンテックは、昨今の積層セラミックコンデンサ需要の急拡大を受けて、土居加工工場(愛媛県)と熊谷工場(埼玉県)に総額約190億円を投じ、積層セラミックコンデンサの製造工程に欠かせないプロセス関連テープの生産設備を段階的に大幅増強する。
土居加工工場では約90億円を投じ、延べ床面積約1万㎡の新工棟を増設してクリーン塗工設備2台、裁断設備3台などを導入する計画で、2022年12月から25年3月にかけて順次完工・稼働開始を目指す。熊谷工場では、23年6月から12月にかけての完工・稼働開始を目途に、約100億円を投じて延べ床面積約1万㎡の新工棟を建設し、クリーン塗工設備2台、裁断設備3台などを導入する。両工場ともに自動化・省人化、省エネルギー、CO2排出量の抑制などに配慮した生産システムを構築する。
半導体や電子部品は、電気自動車(EV)や5G向けの需要が急拡大しており、メーカー各社は積極的な増産投資を行っている。リンテックは、高性能な極小電子部品である積層セラミックコンデンサの製造工程に欠かせない関連テープ(剥離フィルム)をメーカー各社に提供しており、それらの品揃えを強化するため、生産能力を増強するもの。ナノレベル厚の剥離剤塗工技術で実現できる高密度・超小型コンデンサから、多用途に使用できる汎用タイプのコンデンサ向けまで、幅広くカバーできるようにする。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/18号」より