日本製紙連合会は、4月のパルプ・パルプ材速報と3月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（4月）
　製紙パルプ生産量は62.2万t、△5.0％で3ヵ月ぶりの減少となった。このうちBKPは△5.6％の49.1万tで3ヵ月ぶりの減少、UKPは＋1.5％の9.1万tで14ヵ月連続の増加。
　製紙パルプ販売は＋20.2％の9.8万tで20ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋14.4％の7.2万tで19ヵ月連続の増加。UKPは＋41.3％の2.3万tで3ヵ月連続増。
　在庫は前月比△0.2％の12.2万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比は△17.9％で15ヵ月連続の減少。このうちBKPは前月比△1.0％の8.7万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比は△12.4％で15ヵ月連続の減少。UKPは前月比＋4.7％の2.9万tで3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△31.4％で2ヵ月連続減。
■パルプ材速報（4月）
　パルプ材消費は、パルプの生産減を受けて△4.7％の116.3万tとなり3ヵ月ぶりに減少。先月の130万t台から再び110万t台に低下した。うち針葉樹は△3.0％の40.0万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△5.6％の76.3万tで3ヵ月ぶりの減少となり、低迷していた1・2月の水準に戻った状況。
　集荷は△6.3％の118.1万tで2ヵ月ぶりに減少、消費同様前月の130万t台から110万t台に低下した。このうち、国産は△4.6％の34.9万tで5ヵ月連続の減少となったが、前月比は微減にとどまった。国産の内訳は、針葉樹が△4.7％の26.5万t、広葉樹が△4.1％の8.4万t。輸入は△7.1％の83.2万tと2ヵ月ぶりの減少で、内訳は、針葉樹が＋18.9％の17.6万t、広葉樹が△12.2％の65.6万t。針葉樹が前月に続いて大幅増となった一方、広葉樹は減少している。
　在庫は前月比＋1.3％の122.3万tとなり、2ヵ月連続で増加したものの、前年同月比は△14.0％の22ヵ月連続減で低水準が続いている。維持月数は前月と同じ1.0ヵ月。
■古紙需給（3月）
　古紙入荷は△1.8％の140.0万tで2ヵ月連続の減少。内訳は、段ボール古紙が＋1.0％の81.6万tで2ヵ月ぶりの増加となったが、雑誌古紙（△0.8％、20.8万t）、新聞古紙（△12.0％、19.0万t）、上級古紙（△2.3％、14.5万t）、いずれも減少した。
　消費は、△1.4％（20年比は△1.8％）の139.7万tで4ヵ月ぶりの減少。品種別では、段ボール古紙が唯一のプラスで＋2.0％（同＋6.7％）の82.9万t、雑誌古紙が△4.0％（同△1.8％）の20.4万t、新聞古紙が△11.0％（同△22.3％）の18.7万t、上級古紙が△1.9％（同△11.4％）の13.9万t。
　在庫は50.4万tで前月比＋0.5％、前年同月比△13.5％と、依然低水準。輸出は△19.4％の15.5万tで18ヵ月連続の減少。ベトナム、台湾が主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future6/20号」より