東京都紙商組合の親睦組織、友和会は、組合員に対する福利厚生の一環として誰もが参加して楽しめる、さまざまな催し物を企画している。去る3月4日(土)は「日本の古典芸能に触れる集い」と題し、今年10月末に閉場となる国立演芸場での落語鑑賞会を開催した。
当日参加したのは66名で、一行は受付を済ませた後、昼食の会場へ(写真は受付の様子)。ここで友和会教養部の宮本良江部長から、観賞に際しての注意事項などの説明を受ける。その間に用意された昼食をとり、各人は開演までの時間を思い思いに過ごしつつ、演芸会場へと足を運ぶ。舞台の緞帳は葛飾北斎「富嶽三十六景」の「凱風快晴」をもとに、日本を代表する織物「綴錦織」で製作されており、観客は幕が下りている時でも楽しめるという趣向になっている。
前座に続いて13時から演目がスタート。5本上演された落語がメインのプログラムだが、間に紙切りやギター漫談が入り、観客を飽きさせない工夫が凝らされていた。会場内は終始和やかな雰囲気に包まれ、時折上がる大きな笑い声に観客が楽しんでいる様子がうかがえた。
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/27号」より