小津産業はこのほど、10年5月期第3四半期累計業績(09年6月~10年2月)を発表した(連結。単位:100万円。カッコ内は対前年同期比)。
〔第3四半期累計〕
売上高 29,814 (▲5.8%)
営業益 114 ( - )
経常益 139 ( - )
当期益 22 ( - )
〔通期予想〕
売上高 43,000 (+3.6%)
営業益 290 ( - )
経常益 220 ( - )
当期益 140 ( - )
当期は高付加価値品に重点を置き、不織布および家庭紙・日用雑貨を中心に販売拡大に努めた。部門別の概況は以下の通り。
○不織布部門…売上高は76億4,100万円(前年同期比▲3.9%)。エレクトロニクス分野は半導体などの電子部品、薄型テレビなどが中国向けを中心に回復基調となり、売上高は期首予想と前年同期を上回ったが、国内向けの不振から利益は微減。
メディカル分野は、マスクなどの衛生材料や介護製品が想定通り進捗し売上高、利益とも微増。コンシューマー分野は、売上高は前年並みを維持したものの利益は微減。
○家庭紙・日用雑貨部門…マスク販売が期首予想を大きく上回ったが、家庭紙の市場価格が想定を下回ったことなどから、売上高は前年同期比▲6.2%の211億9,100万円にとどまった。
なお昨年7月の火災で焼失した神奈川愛川センターについては、再建に向け2月に着工した。受取保険金の8億8,800万円は特別利益として、災害による損失8億300万円は特別損失として、それぞれ計上している。
○洋紙・紙製品部門…印刷・出版産業の需要回復が遅れていることに加え、受注の小ロット化、輸入紙の増加などにより、売上高は前年同期比▲11.7%の8億1,800万円となった。
○和紙部門…同部門は、小津産業グループの経営資源を主力の不織布と家庭紙・日雑に集中させるため、昨年12月に親会社の小津商店に事業譲渡している。事業譲渡までの6ヵ月間(09年6~11月)の売上高は8,400万円。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 5/10号」より