日本製紙連合会は、11月のパルプ、パルプ材速報と10月の古紙需給統計を次記の通り発表した（特に記載がない限り「％」表記は前年同月比）。

■パルプ速報（11月）

　製紙パルプ生産量は△6.1％の65.1万tで、4ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△7.2％の52.9万tで3ヵ月連続の減少、UKPは、前年が低水準だったこともあり＋10.0％の8.1万tと3ヵ月連続の増加。

　製紙パルプの販売は＋2.0％の7.6万t。うち、BKPは海外市況低迷の影響で輸出が6ヵ月連続減となったことが響き、△19.8％の5.1万tと4ヵ月連続の減少。UKPは、国内販売・輸出ともに前年が低水準だった反動により、＋175.4％の2.3万tで3ヵ月連続の増加。在庫は、BKPが＋8.0％の11.6万tで13ヵ月ぶりの増加、UKPは＋28.4％の2.2万tで3ヵ月連続の増加となった。

■パルプ材速報（11月）

　11月のパルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△5.5％の122.2万tと2ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△4.7％の37.0万tで2ヵ月連続減、広葉樹は△5.9％の85.2万tで3ヵ月連続減。

　集荷は、△9.0％の123.8万tで3ヵ月連続の減少。このうち、国産は△1.2％の37.4万tで3ヵ月ぶりの減少。国産の内訳は、針葉樹が2ヵ月連続の減少で△2.1％の28.1万t、広葉樹は＋1.7％の9.4万tで5ヵ月連続の増加となったが、量的には10万t前後の低レベルで推移している。また、輸入は△12.0％の86.4万tで2ヵ月連続の減少。輸入の内訳は、針葉樹が△6.4％の8.4万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△12.6％の77.9万tで3ヵ月連続減。

　在庫は、前月比＋1.5万tの183.8万tで2ヵ月連続の増加。前年同月比は＋9.4％。維持月数は前月から0.1ヵ月分増加の1.4ヵ月。

■古紙需給（10月）

　10月の古紙入荷は△7.4％の141.5万tで2ヵ月ぶりの減少。うち新聞古紙は△14.5％の23.6万tで3ヵ月連続の減少、段ボール古紙は△7.3％の77.0万tで2ヵ月ぶりの減少となった。

　消費は、古紙高配合の新聞巻取紙や段ボール原紙の生産減が響き、△6.8％の140.7万tと9ヵ月連続減。在庫は＋27.0％の68.7万t（前月比は＋1.1％）。輸出は、最大輸出先である中国向けが引き続き減少し、△9.6％の26.9万tとなり8ヵ月連続減。ただ段ボール古紙の輸出については、ベトナムや台湾など東南アジア地域向けが増加し、10ヵ月ぶりに前年同月を上回った（＋5.7％）。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future2/3号」より