丸紅インドネシア会社はこのほど、インドネシアのスタートアップ企業PT Khazanah Hijau Indonesia(=Rekosistem社)と、再資源化事業の開発に関する覚書を締結した。回収ボックスを設置して廃プラスチックなどの廃棄物を回収し、それを製品化して販売する再資源化事業を開始する。
Rekosistem社は現在、法人や個人から回収したプラスチック、電化製品、ガラスなどの廃棄物をリサイクル業者に販売しており、回収量に応じて電子決済で使用可能なポイントを付与するデジタルプラットフォームを運営している。
インドネシアは人口増加に伴って廃棄物の発生量が増え、特にプラスチックごみの海洋流出量は中国に次ぐ世界第2位となるまでに増加している。廃棄物回収体制の構築とリサイクルの普及は喫緊の課題であり、インドネシア政府は製造業者に対し、2029年までに廃棄物総量を30%削減する規制を定めた。
丸紅インドネシア会社は今後、Rekosistem社と共同で廃棄物回収元の開拓、回収量の増大を図るとともに、丸紅グループのネットワークを活かして、回収した廃棄物の製品化および販売を含めた再資源化事業を展開していく。
回収段ボールを紙製品にリサイクル
丸紅、丸紅フォレストリンクス、丸紅ペーパーリサイクルおよび興亜工業は、三菱地所が実施する食品ロス削減の取組み「MARUNOUCHI TO GO プロジェクト」(4月21日~6月30日)に、リサイクル紙製品の提供を開始した。
提供する紙製品は、プロジェクトが実施される東京・丸の内のオフィスビルなどで発生した使用済み段ボールを回収し、クローズドリサイクルによって再商品化された紙袋やチラシ。丸紅ペーパーリサイクルが使用済み段ボールを回収し、それを原料として興亜工業が古紙100%の再生紙を生産、トレーサビリティを確保しながら、丸紅フォレストリンクスが紙袋やチラシに加工する。紙袋はFSC認証取得済の紙製品となり、「MARUNOUCHI TO GO プロジェクト」に参加する大手町・丸の内・有楽町エリアの飲食店舗で、利用客が食べきれなかった料理を持ち帰る時に活用される。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/16号」より