王子ホールディングスはこのほど、㈱レクメドの第三者割当による新株式発行を引き受けた。
王子HDは2020年4月、木質由来の「硫酸化ヘミセルロース」を医薬品として製品化するため王子ファーマ㈱を設立し、「硫酸化ヘミセルロース」の血液凝固阻止作用や抗炎症作用を活かせる疾患領域にターゲットを絞り、研究開発を進めてきた。
一方、レクメドは医薬品の開発事業のほか、創薬支援、提携支援などのコンサルティング事業も手がける医薬品開発会社で、希少疾病用医薬品をはじめ、特にアンメットメディカルニーズの高い疾患領域の医薬品を開発・製造販売している。木質由来の医薬品有効成分である「ポリ硫酸ペントサンナトリウム」による医薬品では、変形性膝関節症、ムコ多糖症、HTLV-1関連脊髄症(HAM)などを適応症として臨床開発を進めている。
こうした背景から、王子HDは20年12月、木質由来の医薬品の研究開発に関するパートナーシップ構築を目的としてレクメドへ出資、以降、相互協力を進めてきた。その実績を踏まえ、これまで以上にパートナーシップを強化するとの認識が一致したため、追加出資を決めたもの。
【レクメド】▽本社:東京都町田市▽設立:1998年5月▽事業内容:医薬品の開発・製造販売▽資本金:3億8,000万円
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/23号」より