紙の博物館は9月18日～11月7日の会期で、企画展「渋沢栄一と近代製紙業～洋紙発祥の地・王子のはじまり」を開催中。

　日本の近代化に貢献した渋沢栄一は、明治維新後の発展のために紙が必要であると考え、西洋式の大規模な製紙工場「抄紙会社」を東京・王子に設立した。王子周辺は一大工業地として急速に発展し、製紙関連工場が多かったことから、後に「洋紙発祥の地」と呼ばれるようになった。企画展では、近代製紙業の基礎を築いた渋沢栄一の苦難と挑戦を追い、王子の地に残された足跡を辿る。王子・飛鳥山の本宅から渋沢が見守った風景を、錦絵、石版画、古写真で振り返る。

　また会期中は、渋沢の出身地埼玉県深谷市特産の深谷ねぎを原料にした紙づくりの講座（10月10日）や、工場跡地の散策（10月24日)、渋沢が興した製紙業についての特別講座（11月3日）などのイベントも開催される。

【紙の博物館】▽東京都北区王子1－1－3（飛鳥山公園内）電03－3916－2320▽開館：10:00～16:00（入館15:30まで）▽月曜休館、11月4日休館▽入館料：大人400円／小中高200円（障がい者割引あり）▽https://papermuseum.jp/

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/11号」より