岡山製紙はこのほど、HANWAY社の段ボール専用デジタル印刷機「GLORY1604」の導入を決めた。印刷機の設置のため新工場を建設し、11月の稼働を目指す。

 　世界の包装市場では、デジタル印刷シェアが16％となった2016年に、イノベーター理論で言うところのキャズム（境界線）を超え、爆発的に成長する段階に入った。日本の包装市場でも、自由に印刷内容を変えられるバリアブル印刷や、小ロットでのテストマーケティング調査など、よりスピーディーで美粧性と機能性を追求したパッケージが求められるようになった。 

　GLORY1604は、京セラ製プリントヘッドを搭載し、オフセット印刷水準の美しさを段ボールに直接印刷でき、印版レスで小ロットかつ短納期の供給が可能。同社は、この特徴を生かして段ボールの新市場を開拓していく。新印刷機の具体的な特徴は次記の通り。

①段ボールシートダイレクト印刷…段種は、Gフルート（1㎜）～Wフルート（8㎜）まで対応可能。乾燥機を搭載しているのでコートライナーへの印刷も可能。 

②インクジェット方式での印刷…データで印刷するので印版（刷版）が不要。小ロット、短納期にも対応可能。

③バリアブル（可変）印刷…可変的なQRコードやナンバリングを連続で印刷できる。パッケージ（例えば通販箱）に広告媒体の機能を持たせられる。

④大判の印刷物にも対応可能…最大通紙寸法：W1,600㎜×L2,800㎜、最大印刷寸法：W1,300㎜×L2,800㎜。段ボールでイベント用看板・販促POPなどに対応できる。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/11号」より