日本製紙は双日と共同で、発電事業会社「勇払エネルギーセンター合同会社」を2月14日付で設立、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を利用したバイオマス専焼発電事業を行う。
勇払エネルギーセンターは、日本製紙の北海道工場勇払事業所の敷地の一部を利用して発電設備を設置する計画で、2020年3月に着工し、23年1月の運転開始を予定している。燃料は、主に海外から調達する燃料用木質チップとPKS(Palm Kernel Shell、パームヤシ殻)のほか、国内の未利用材を使用する。発電設備の運転および保守は日本製紙が受託し、電力は北海道電力に販売する予定。
日本製紙は事業構造転換を進める中で、製紙工場で培った発電の技術・ノウハウを生かし、エネルギー事業に力を入れている。双日と共同で開始する勇払バイオマス専焼発電事業では、勇払事業所の土地と設備、さらには運転技術を持つ人材の活用により、長期安定的な収益の確保を見込んでいる。勇払エネルギーセンターの概要は次記の通り。
▽所在地:北海道苫小牧市字勇払(日本製紙北海道工場勇払事業所内)▽事業:バイオマス発電による電力供給事業▽出資比率:日本製紙51%、双日49%▽使用燃料:輸入木質チップ、パームヤシ殻、国内未利用材▽発電出力:7万4,950kw(発電端)
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/27号」より