日本製紙連合会は、10月のパルプ・パルプ材速報と9月の古紙需給統計を発表した。以下、%表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報(10月)
製紙パルプ生産量は△5.9%の65.8万tで3ヵ月ぶりの減少となった。このうちBKPは△6.2%の52.3万tで2ヵ月連続の減少、UKPは△5.9%の9.6万tで20ヵ月ぶりの減少。
製紙パルプ販売は+14.3%の11.3万tで26ヵ月連続の増加。このうちBKPは+24.3%の9.0万tで25ヵ月連続増。UKPは△15.4%の2.1万tで2ヵ月ぶりの減少。
在庫は14.9万tとなり、前月比は△1.3%で4ヵ月ぶりの減少、前年同月比は+4.5%で4ヵ月連続増。このうちBKPは11.1万tで、前月比は△2.5%と4ヵ月ぶりの減少、前年同月比は+6.8%で4ヵ月連続の増加。UKPは3.1万t、前月比は+1.9%、前年同月比は+4.0%でいずれも2ヵ月連続の増加。
■パルプ材速報(10月)
パルプ材消費は、パルプの対前年比生産減を受けて△5.3%の125.8万tとなり、3ヵ月ぶりに減少。うち、針葉樹は△0.6%の42.4万tで6ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△7.5%の83.4万tで2ヵ月連続の減少。針葉樹はUKPの減少の影響が大きいが、その他の針葉樹系パルプが増加したため、微減に止まっている。
集荷は△1.6%の128.7万tで2ヵ月ぶりの減少となった。このうち、国産は△5.6%の33.5万tで、年初来、前年を下回る基調で推移している。内訳は針葉樹が△4.0%の26.4万t、広葉樹が△10.8%の7.1万t。輸入も△0.2%と2ヵ月ぶりに減少に転じたが、数量では95.2万tと比較的高いレベルとなっている。輸入の内訳は、針葉樹が+1.6%の14.3万t、広葉樹が△0.5%の81.0万t。針葉樹の集荷は、国産材の低迷が続く中、輸入材が8月、9月の11万t台から14万t台に回復した。
在庫は120.9万t、前月比は+0.1%でわずかながら3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△5.4%で28ヵ月連続減。維持月数は直近3ヵ月の消費水準がやや上昇したため、0.9ヵ月となり前月より0.1ポイント低下した。
■古紙需給(9月)
古紙入荷は+2.3%の133.4万tで4ヵ月連続の増加。内訳は、段ボール古紙が+7.1%の82.1万tで7ヵ月連続増、新聞古紙が△8.0%の17.6万tで14ヵ月連続減、雑誌古紙は△6.5%の17.1万t、上級古紙は+0.4%の12.7万tだった。
消費は+0.1%の134.0万tで2ヵ月連続の増加。品種別では、段ボール古紙が+5.4%の82.4万t、新聞古紙が△8.6%の18.2万t、雑誌古紙が△12.8%の16.5万t、上級古紙が+1.9%の13.3万t。
在庫は49.7万tで、前月比△1.3%、前年同月比+9.3%となったが、例年と比べると依然低水準。輸出は△41.6%の11.2万tで24ヵ月連続の減少。ベトナム、韓国、インドネシア、台湾が主な輸出先。
株式会社 紙業タイムス社 「Future12/19号」より