中越エコプロダクツはこのほど、北陸銀行および農林中央金庫と、グリーンローンによる金銭消費貸借契約を締結した。組成金額は30億円で、内訳は北陸銀行20億円、農林中央金庫10億円。
　グリーンローンは、環境改善効果のある事業に限定して融資するローン。資金の追跡管理や融資実行後のレポーティングにより、透明性が確保されるなどの特徴を持つ。中越エコプロダクツは、中越パルプ工業と環境経営総合研究所が立ち上げた合弁会社で、紙と合成樹脂の複合素材『MAPKA』（マプカ）を製造するために設立された。今回調達した30億円は、『MAPKA』製造工場の設備投資に充当される。
　『MAPKA』は、微細な紙パウダーを51％以上配合し合成樹脂と混合した新素材。プラスチックでも紙でもない素材ながら、プラスチックと同等の機能を持つ。プラスチック代替素材として、化石由来原料の使用量やCO2排出量の削減への寄与が期待されている。安全性、機能性の検証も得ているため、使い捨てプラスチック容器からの置き換えを狙い、食品向けトレーなどの分野で普及が進められている。
　中越エコプロダクツは『MAPKA』事業を、主に食品包装容器市場でプラスチック削減を促進する取組みとしてグリーンローンフレームワークを策定し、外部評価機関R&Iのセカンドオピニオンを取得した。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/17号」より