日本紙パルプ商事（＝JP）が東京・日本橋に2016年夏から建設を進めていた「OVOL（オヴォール）日本橋ビル」が、このほど竣工した。

　OVOL日本橋ビルは、オフィス、ホテル、商業店舗からなる複合施設。「日本橋再生計画」を進めている三井不動産とプロジェクトマネジメント契約を締結し、事業を推進してきた。竣工後のJP所有のオフィス・商業施設部分も、三井不動産に運営管理を委託する。またホテルは、三井ガーデンホテルズの日本橋地区初出店となる「三井ガーデンホテル日本橋プレミア」（客室数264室）として、9月13日の開業を予定している。

　OVOL日本橋ビルは、「日本橋再生計画」第2ステージの重要プロジェクトで、東京メトロ「三越前」駅、JR「新日本橋」駅に直結した、日本橋エリアの北の玄関口となる。JR「東京駅」からも徒歩約10分の好立地にあり、銀座や渋谷、新宿などへもアクセスしやすいロケーション。また、災害時対応として非常用発電機が設置され、最新の制震システムを導入した施設計画により、施設利用者の「安心・安全・BCP」の実現を目指している。将来的にはコージェネレーションシステムを利用した地域エネルギープラントからの電力供給を受ける予定で、さらに、ホテルの排気から熱回収する技術を積極的に取り込んでCO2を削減するなど、環境に配慮した設計となっている。ビル内各エリアの概要は次の通り。

■オフィス（2～7階）…オフィスフロアは天井高2.8ｍ、無柱、約1,500㎡の大空間で、また中央通り側の窓面を最大限開口させ、快適で見通しのよいつくり。エレベーターホールは、白を基調としたスタイリッシュな明るい空間となっている。また、給湯室を兼用した「リフレッシュコーナー」を各階共用部に配置し、オフィスワーカー同士のコミュニケーション促進を図る。

■ホテル（1階、9～15階）、商業店舗（地下1～1階）…1階のホテルエントランスは商業区画のカフェと連続した大空間で、ホテルの宿泊客だけでなく、日本橋を訪れる来街者が思いのままに過ごすことができる。また、ホテルにはレストラン、バーのほか大浴場も併設。地下1階・1階には、カフェを含めた5区画・約350坪の飲食・物販店舗がある。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future７/３０号」より