日本製紙連合会は、5月のパルプ・パルプ材速報と4月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（5月）
　製紙パルプ生産量は66.2万t、＋5.0％で2ヵ月ぶりの増加となった。このうちBKPは＋4.7％の53.8万tで2ヵ月ぶりの増加、UKPは＋13.5％の7.8万tで15ヵ月連続の増加。
　製紙パルプ販売は＋34.2％の9.8万tで21ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋36.3％の7.7万tで20ヵ月連続の増加。UKPは＋31.7％の1.9万tで4ヵ月連続増。
　在庫は前月比＋6.4％の13.0万tで3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△5.6％で16ヵ月連続の減少。このうちBKPは前月比＋8.3％の9.4万tで3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△0.7％で16ヵ月連続の減少。UKPは前月比＋1.6％の2.9万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は△18.0％で3ヵ月連続減。
■パルプ材速報（5月）
　パルプ材消費は、パルプの生産増を受けて＋7.1％の127.5万tとなり2ヵ月ぶりに増加。先月の110万t台からやや回復して120万t台後半となった。うち針葉樹は＋11.9％の41.0万t、広葉樹は＋4.9％の86.5万tで、ともに2ヵ月ぶりに増加に転じたが、針葉樹の伸びの方が大きい。
　集荷は＋5.0％の126.0万tで2ヵ月ぶりの増加、消費同様前月の110万t台から120万t台に増加した。このうち、国産は△4.6％の32.4万tで6ヵ月連続の減少となり、前月比も2ヵ月連続で減少した。国産の内訳は、針葉樹が△4.5％の24.8万t、広葉樹が△4.9％の7.5万t。輸入は＋8.8％の93.6万tと2ヵ月ぶりに増加し、前月比も10％を超える増加となった。内訳は、針葉樹が＋16.7％の13.4万t、広葉樹が＋7.5％の80.1万t。
　在庫は前月比△1.9％の119.9万tと3ヵ月ぶりの減少。前年同月比は△16.1％の23ヵ月連続減で低水準が続いている。維持月数は前月と同じ1.0ヵ月とやや低い水準。
■古紙需給（4月）
　古紙入荷は△0.7％の139.3万tで3ヵ月連続の減少。内訳は、段ボール古紙が＋1.2％の79.9万tで2ヵ月連続の増加となったほかは、雑誌古紙が±0.0％の21.3万t、新聞古紙は△7.4％の20.1万tで9ヵ月連続減、上級古紙は△1.4％の14.1万tだった。
　消費は、△1.3％の134.1万tで2ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙が＋1.1％の78.0万t、雑誌古紙が＋0.8％の20.0万t、新聞古紙が△11.2％の18.5万t、上級古紙が△0.6％の13.9万t。
　在庫は55.6万tで前月比＋10.4％、前年同月比△11.5％となり、例年と比べると依然低水準。輸出は△22.0％の18.6万tで19ヵ月連続の減少。ベトナム、台湾、韓国が主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future7/18号」より