王子製紙と王子ネピアは、4月7日に発生した王子製紙・春日井工場の火災の影響について、生産再開の目途が立ったことを発表した。
王子ネピアの名古屋工場は王子製紙・春日井工場敷地内にあり、火災が発生した排水設備を利用していることから、火災の影響が王子ネピアの家庭紙生産にも及んだ。
春日井工場の用水を使用できないため、王子ネピア工場でも抄紙機と加工機が停止し、取引先のPB製品も含めて、ティシュ、トイレットロール、キッチンタオルの納品遅延が発生した。これについて王子ネピアは、4月19日付で、「5月初頭から順次生産再開できるように準備を進めている。受注再開時期については、生産再開後の状況を踏まえ後日連絡する」と発表している。また、王子製紙も同日付で、「生産設備に被害はなく、現在、復旧作業を行っており、4月末から順次生産設備を稼働させる」と発表した。
王子ネピア名古屋工場の2018年衛生用紙生産量は約12万t(月1万t)。同工場分も含めた王子製紙春日井工場全体の2018年生産量は約66万tで、品種構成は印刷・情報用紙63%、包装用紙19%、衛生用紙18%。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/13号」より