日本製紙連合会は、4月のパルプ、パルプ材速報と3月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（4月）

　製紙パルプ生産量は△10.3％の61.2万tで9ヵ月連続減。このうち、BKPは△12.1％の48.5万tで8ヵ月連続減、UKPは＋3.5％の8.6万tで2ヵ月ぶりの増加。

　製紙パルプ販売は△3.7％の7.7万tで4ヵ月連続の減少。うち、BKPは輸出が11ヵ月連続減となったため、△4.9％の5.6万tで9ヵ月連続減。UKPは＋1.6％の1.8万tで3ヵ月ぶりの増加となった。

在庫は、BKPが前月比△0.8％の14.2万tで4ヵ月ぶりの減少、前年同月比は＋38.7％で4ヵ月連続増。UKPは前月比＋16.2％の3.7万tで2ヵ月ぶりの増加となり、前年同月比は＋5.1％で3ヵ月連続増。

■パルプ材速報（4月）

　パルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△10.3％の114.3万tと7ヵ月連続の減少。うち針葉樹は＋0.5％の38.8万tで2ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△15.0％の75.5万tで8ヵ月連続減。

　集荷は、△8.8％の125.2万tで8ヵ月連続の減少。このうち、国産は△4.2％の37.9万tで6ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が7ヵ月連続減で△4.7％の27.7万t、広葉樹は4ヵ月連続減で△2.8％の10.2万t。輸入は△10.6％の87.2万tで8ヵ月連続減。

輸入の内訳は、針葉樹が＋19.8％の11.5万tで6ヵ月ぶりの増加、前年4月が低水準だったことなどにより大幅に増加。広葉樹は△13.9％の75.8万tで8ヵ月連続減。

　在庫は、前月比＋10.6万tの171.1万tで5ヵ月ぶりの増加。前年同月比は＋1.0％。維持月数は前月から0.2ヵ月分増加し1.4ヵ月。

■古紙需給（3月）

　古紙入荷は△6.1％の137.1万tで6ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△14.9％の22.3万tで8ヵ月連続減、段ボール古紙は△4.3％の75.5万tで6ヵ月連続減となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙や段ボール原紙の生産減が響き、△5.2％の142.2万tと14ヵ月連続減。在庫は＋0.3％の65.6万t（前月比は△7.2％）。輸出は、＋21.1％の29.7万tとなり5ヵ月連続の増加。

最大の輸出先である中国向けの減少は続いているものの、ベトナムや台湾など東南アジア向けの段ボール古紙の輸出が増加したことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future6/22号」より