BSフジの科学ドキュメンタリー番組「ガリレオX」で、紙メディアと電子メディアの読書が脳にどのような影響を与えるか、その違いを12月24日(再放送12月31日)の放送で取り上げる。
「ガリレオX」は、サイエンスやテクノロジーに関わる新しい動向や注目の研究を「深く・わかりやすくおもしろく」伝える科学ドキュメンタリーで、毎週日曜日の午前11時30分~12時の30分番組。
ワック・グループのウイルアライアンスが制作を担当しており、今回は「読書の科学から考える、未来の読書」をテーマに、書物が世界の古代文明をつくる基盤となり、歴史を作ってきたという事実を紹介し、電子メディアが普及した現代において電子と紙のメディアの違いは「読書」にどのような影響を及ぼすのかを科学的に追求していくという内容。デジタル社会での紙メディアや紙の書籍の役割を再点検し、改めてその重要性を訴えることに焦点が置かれている。
番組作成で取材に協力したのは、大日本印刷の常務執行役員で丸善CHIホールディングスと丸善ジュンク堂書店の社長を務める中川清貴氏のほか、丸善雄松堂の黒田茂氏、東京大学の尾鍋史彦名誉教授など。今回の番組テーマは、10月に丸善日本橋店で行われたイベント「日本橋BOOKCON」とのコラボ企画として、ワックが「読者を書店に来店させる目的」で発案したもの。
なお、取材協力者の1人となった尾鍋名誉教授は製紙科学の研究で大きな功績を残したことで知られるが、電子メディアが普及し始める以前より紙メディアとの違いに注目、両者を認知科学やメディア心理学などの観点から比較し、紙メディアの優れた機能について研究・分析を重ね、新たな学問分野を切り拓いてきたことでも著名。
最近では紙販売代理店の新生紙パルプ商事が毎年発行する『CSRレポート』の2017年版に掲載された「有識者との対話/“紙”と“デジタル”共存の未来」に登場、電子メディアが広く普及したことで逆に紙の役割が高まってきた状況を科学者の立場から論じている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future12/25号」より