㈱オカムラ(神奈川県横浜市)はこのほど、同社が製造する国産材(針葉樹)を利用した家具に最適な木材用塗料を、日華化学(福井県福井市)、大谷塗料(大阪府大阪市)と共同で開発した。
オカムラのオフィスファニチュアシリーズ『Lives(ライブス)』の新製品、カフェテーブルの塗装に採用し、1月から販売する。
オカムラは2009年に「木材利用方針」を策定し、オフィス家具や公共施設向け家具などの分野で積極的に国産材利用を推進してきた。針葉樹材(スギ・ヒノキ)は建材として古くから利用されているものの、その柔らかさや材の割れなどにより家具に利用するには多くの課題があった。
今回開発した塗料は、日華化学のポリウレタン技術と大谷塗料の木材塗料化技術を融合した紫外線硬化型塗料で、オカムラの木材加工技術を用いて針葉樹材に使用することで、耐衝撃性と表面硬度を確保しつつ木材の風合いが感じられるオフィス家具として提供できるようになった。オカムラは、「温かみのある感触や香り、軽量といった利点を生かしつつ、耐久性も備えた家具が提供できる技術として、この木材用塗料が国産材利用に貢献できるよう広く採用を進めていく」と述べている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/28号」より