日本製紙連合会は、6月のパルプ・パルプ材速報と5月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（6月）
　製紙パルプ生産量は△12.8％の45.9万tで2ヵ月連続の減少となった。このうちBKPは△10.3％の35.6万tで2ヵ月連続の減少、UKPは△19.6％の7.0万tで5ヵ月連続の減少。
　製紙パルプ販売は△6.1％の8.3万tで2ヵ月連続の減少。このうちBKPは＋0.6％の6.6万tで2ヵ月ぶりの増加。UKPは△25.9％の1.5万tで9ヵ月連続の減少。
　在庫は15.2万t、前月比は△8.3％で2ヵ月連続の減少、前年同月比は＋27.1％で12ヵ月連続の増加。このうちBKPは10.9万t、前月比は△11.3％で6ヵ月ぶりの減少、前年同月比は＋36.4％で12ヵ月連続増。UKPは3.5万t、前月比は△0.3％で2ヵ月連続の減少、前年同月比は＋5.6％で10ヵ月連続増。
■パルプ材速報（6月）
　パルプ材消費は、パルプ生産が前月に続き前年比2桁減となったことを受けて、△11.3％の88.6万tと2ヵ月連続で減少。コロナ禍で低迷していた2020年6月以来、3年ぶりの90万t割れ。うち、針葉樹は△10.6％の30.4万tで4ヵ月連続減、広葉樹も△11.7％の58.2万tで2ヵ月連続減。
　集荷は△22.1％の94.5万tで4ヵ月ぶりの減少。輸入が△27.7％の62.4万tと4ヵ月ぶりに減少したことが影響した。20年11月以来の70万t割れで、針葉樹（8.2万t、△45.9％）、広葉樹（54.2万t、△23.8％）ともに大幅減。国産も△8.3％の32.1万tで3ヵ月連続減。内訳は、針葉樹が△6.1％の25.9万t、広葉樹は△16.2％の6.2万t。
　在庫は146.5万t。前月比＋4.2％、前年同月比＋3.8％で、いずれも4ヵ月連続増。維持月数は前月より0.2ポイント上昇し、1.4ヵ月となった。
■古紙需給（5月）
　古紙入荷は、△3.8％の125.1万tで7ヵ月連続の減少となった。内訳は、段ボール古紙が△2.3％の74.4万tで6ヵ月連続減、新聞古紙が△7.2％の17.3万tで22ヵ月連続減、雑誌古紙は△10.5％の16.9万t、上級古紙は＋0.3％の12.9万tだった。
　消費は△7.6％の124.3万tで7ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙△5.7％（73.2万t）、雑誌古紙△12.5％（17.0万t）、新聞古紙△13.8％（17.4万t）、上級古紙△3.3％（13.3万t）と、全品種減少。
　在庫は61.0万tで前月比＋1.3％、前年同月比＋19.0％だった。輸出は＋3.3％の19.9万tで5ヵ月連続の増加。ベトナム、台湾、インドネシア、韓国が主な輸出先。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/21号」より