日本製紙連合会は、1月のパルプ、パルプ材速報と2019年12月の古紙需給統計を次記の通り発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（1月）

　製紙パルプ生産量は△4.6％の69.6万tで、6ヵ月連続の減少となった。このうち、BKPは△4.6％の56.7万tで5ヵ月連続の減少、UKPは＋3.8％の8.5万tで2ヵ月ぶりの増加となった。

　製紙パルプの販売は△7.0％の7.1万tで3ヵ月ぶりの減少。うち、BKPは海外市況低迷の影響で輸出が8ヵ月連続減となったことが響き、△22.6％の4.6万tと6ヵ月連続の減少。UKPは、国内販売・輸出ともに前年が低水準だった反動により、＋55.2％の2.3万tで5ヵ月連続の増加。在庫は、BKPが12.2万tで前月比＋22.8％となり4ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋16.6％で2ヵ月ぶりの増加。UKPは2.9万tで前月比は4ヵ月連続増の＋24.8％、前年同月比は△8.4％で2ヵ月連続の減少。

■パルプ材速報（1月）

　パルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△3.9％の132.3万tと4ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△3.0％の41.2万tで4ヵ月連続減、広葉樹は△4.3％の91.1万tで5ヵ月連続減。

　集荷は、△ 21.4％の115.7万tで5ヵ月連続の減少。このうち、国産は△2.1％の33.4万tで3ヵ月連続の減少。国産の内訳は、針葉樹が4ヵ月連続減で△2.7％の24.4万t、広葉樹は△0.2％の9.0万tで7ヵ月ぶりの減少。また、輸入は△27.2％の82.2万tで5ヵ月連続の減少。輸入の内訳は、針葉樹が△24.1％の10.8万tで3ヵ月連続減、広葉樹は△27.6％の71.4万tで5ヵ月連続減。針葉樹・広葉樹ともに前年1月が高水準だったことなどにより大幅減となった。

　在庫は、前月比△17.5万tの164.7万tで2ヵ月連続の減少。前年同月比は△0.3％。維持月数は前月から0.2ヵ月分減少の1.3ヵ月。

■古紙需給（2019年12月）

　古紙入荷は△4.3％の138.2万tで3ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△11.2％の24.2万tで5ヵ月連続の減少、段ボール古紙は△4.1％の74.9万tで3ヵ月連続の減少となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙の生産減が響き、△0.4％の135.5万tと11ヵ月連続減。在庫は＋9.7％の72.1万t（前月比は＋3.8％）。輸出は、＋3.7％の29.6万tとなり2ヵ月連続の増加。最大の輸出先である中国向けの減少は続いているものの、ベトナムや台湾など東南アジア向けの段ボール古紙の輸出が増加したことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future3/16号」より