北越コーポレーション、ダイハツ工業、日本通運、日本貨物鉄道(=JR貨物)の4社は、北越コーポレーションが運用する20ftコンテナ(長さ約6m)を活用し、鉄道による異業種ラウンドマッチング輸送を2月から開始した。
北越は2018年10月から、JR貨物と連携して新潟発関西向けの紙製品輸送で20ftコンテナを使用した鉄道モーダルシフトを開始。21年には国土交通省のエコレールマーク取組企業に認定され、CO2排出削減や持続可能な輸送体系の構築に取り組んできたが、これまでの取組みは片道輸送であり、復路の有効活用が課題となっていた。
一方、ダイハツは2018年2月から12ftコンテナ (長さ約3.6m)を使用した九州発北陸向けの軽自動車輸送を開始し、日本通運と連携して新潟、長野地区への輸送拡大を進めてきた。しかし、コンテナサイズの問題から鉄道利用では軽自動車輸送に限られていたことや、長距離トラック輸送となる日本海側への輸送に課題を抱えており、より持続可能な方法を検討していた。
これらを背景に今回、北越が課題としていた復路の空コンテナ輸送区間である京都貨物駅(京都市)から焼島駅(新潟市)で、ダイハツの小型自動車を積載する新たな輸送スキームを、日本通運とJR貨物の協力を得て構築したもの。北越は新潟工場で生産した『上質紙 キンマリSW』『塗工紙 ミューコートネオス』などの紙製品を関西地区へ輸送し、その20ftコンテナの復路を活用してダイハツは、京都工場/滋賀工場で生産した『トール』『ロッキー』などの小型車を新潟地区の販売会社へ輸送する。北越、ダイハツ、日本通運、JR貨物の4社は、今後も各社の物流資源を有効活用し、効率的な仕組みの構築に取り組んでいくとしている。