山陽製紙はこのほど、名古屋の老舗菓子舗「大須ういろ」と連携し、ういろうを抄き込んだ『ういろペーパー』を開発した。
　『ういろペーパー』は、ういろうの生産工程で廃棄される「切れ端」がもったいないという大須ういろの思いを受けて、山陽製紙が開発した再生紙。山陽製紙は、食品廃棄物などを再生紙に抄き込むオーダーメイドの紙づくりを行っており、これまでにりんごやみかん、コーヒーなどをアップサイクルしてきた。ういろうのような粘り気のある素材は初挑戦だったが、食品ロスを減らすため20％の抄き込みを目指し、1年半がかりで『ういろペーパー』を完成させた。まずは、大須ういろの定番商品「棹ういろ」の2本入・3本入の箱に用い、今後は掛け紙などにも活用の幅を広げていく予定。

ノートで無印良品とコラボ
　また山陽製紙は、古本買取・販売のバリューブックスおよび無印良品・東京有明店とコラボレーションし、“捨てられるはずだった素材”から作った『本と段ボールだったノート』の販売を開始した。
　『本と段ボールだったノート』は、バリューブックスの“古紙になるはずだった本”と、無印良品・東京有明店の“商品を梱包していた段ボール”を抄き込んで作ったノート。印刷用のインクには、藤原印刷の“捨てられるはずだったインク”である廃インクも使用している。
　先頃、無印良品・東京有明店で開催された2周年イベント「THE 2nd いろんなピースで、みんなのPeaceを。」の企画商品として発売され、以降、MUJI BOOKSの取り扱いのある他店舗でも販売している。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future1/30号」より