＝紙パの第2四半期①＝
　紙パ関連各社の2023年3月期第2四半期（22年4月～9月）決算の発表が始まった。今号より順不同で紹介していく。以下、連結ベース、単位100万円、％表記は特に記載がない限り対前年同期比、〈　〉内は前年同期の実績値。
【製紙関連】
■レンゴー
〔第2四半期〕
　売上高    413,506    （＋13.7％）
　営業益    15,528    （△23.5％）
　経常益    17,849    （△20.7％）
　当期益    12,041    （△36.9％）
〔通期予想〕
　売上高    850,000    （＋13.8％）
　営業益     35,000    （＋5.2％）
　経常益     38,000    （＋3.7％）
　当期益     26,000    （△7.8％）
○板紙・紙加工関連事業…売上高＋8.3％、営業利益△38.5％。価格改定により増収となったが、エネルギーと古紙の価格上昇で減益。板紙生産量は＋0.9％、段ボール製品生産量は、段ボール＋1.1％、段ボール箱＋2.2％。
○軟包装関連事業…売上高＋23.4％、営業利益＋22.1％。価格改定と連結子会社増加で増収増益。
○重包装関連事業…売上高＋8.3％、営業利益△31.7％。価格改定により増収となったが、原料価格上昇により減益。
○海外関連事業…売上高＋31.5％、営業利益＋48.5％。連結子会社増加や、欧州で価格改定が進んだことにより増収増益。
○その他の事業…売上高＋2.6％、営業利益△29.9％。
　通期予想は、不確定要素が多いため、5月公表の業績予想を変更していない。
【紙流通】
■共同紙販ホールディングス
〔第2四半期〕
　売上高　    7,981    （＋25.8%）
　営業益　    14    〈△15〉
　経常益　    36    〈△7〉
　当期益　    15    〈△22〉
〔通期予想〕
　売上高　    16,000    （＋13.6%）
　営業益　    80    （20倍）
　経常益　    100    （＋626.7%）
　当期益　    60    （△65.1%）
　製紙メーカー各社の2度にわたる大幅な価格修正を受け、販売価格への転嫁に注力する一方、原燃料など製造コストが想定を上回る水準で推移する中、市況動向を丁寧に説明しながら適正価格販売を推進。また、期初に新設した産業用紙分野（板紙・包装用紙など）の販売に注力したことや、物流子会社との連携で収益改善に取り組んだ結果、増収増益となった。
　セグメント別でみると、売上高は洋紙卸売事業が＋25.8％、不動産賃貸事業が＋43.3％、物流事業が＋6.5％。
　今後の見通しについては、「印刷・情報用紙に比べて板紙などの価格転嫁は難しい。さらなるメーカー値上げがあると、厳しくなることが予想される」（郡司勝美代取社長）と慎重な見方をしている。
　通期予想は、5月発表の業績予想から変更なし。
■セキ
〔第2四半期〕
　売上高    5,352    （＋3.8％）
　営業益    35    〈△42〉
　経常益    128    （＋40.6％）
　当期益    146    （＋59.1％）
〔通期予想〕
　売上高    11,470     （＋2.7％）
　営業益    240     （＋26.6％）
　経常益    382     （△9.6％）
　当期益    257     （△20.7％）
○印刷関連事業…売上高＋4.5％、営業利益52百万円（前年同期比＋58百万円）。BPO事業の推進やデジタルマーケティング分野の強化により増収増益。
○洋紙・板紙販売関連事業…売上高△0.9％、営業損失△10百万円（前年同期比＋7百万円）。洋紙・板紙の仕入価格が上昇しているため価格改定を推進中。
○出版・広告代理関連事業…売上高＋12.2％、営業損失△28百万円（前年同期比＋8百万円）。
○美術館関連事業…売上高＋13.7％、営業損失△9百万円（前年同期比＋3百万円）。
○カタログ販売関連事業…売上高△3.5％、営業利益＋5.2％。
　通期予想は5月公表の業績予想から変更なし。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/21号」より