日本製紙はこのほど、㈱RBP(東京都文京区)が新開発した化粧水に、江津工場(島根県江津市)で製造するセルロースナノファイバー(=CNF、製品名『セレンピア』)を提供した。RBPは12月21日から、セルロース・ナノ・コスメ『SURISURI(スリスリ)』として、ローション、ローションモイストの2種類を全国のドラッグストア・バラエティショップで販売している。
『SURISURI』は、“誰もがスリスリしたくなるお肌に”のコンセプトで開発された化粧水。RBP独自技術の「ナノモイストバリア」構造により潤いをキープし、さらに『セレンピア』を配合することで、保湿性とサラッとした感触を同時に実現している。
江津工場で製造するCNFは、長年にわたり食品添加物として製造・販売しているカルボキシメチルセルロース(=CMC)の実績をもとに、日本製紙が独自に開発したもの。同社では、「今後も食品・化粧品をはじめ、幅広い産業分野で用途開発を進めていく」としている。
液体用紙容器を値上げ
日本製紙は、牛乳・清涼飲料向け液体用紙容器の価格を、2019年4月1日納入分から引き上げる。対象品種は、エヌピーパック全般とフジパック全般で、値上げ幅はエヌピーパックが7%、フジパックが3%。
同社では、「生産会社の閉鎖、操業効率の改善、徹底したコストダウンに取り組んできたが、液体用紙容器の主原料である輸入原紙をはじめ、アルミ箔などの副資材、包装材料、燃料、物流経費などの価格上昇が続き、液体用紙容器の採算は非常に厳しい状況となっている。現状の価格水準では再生産可能な収益を確保するのが難しい」と値上げの理由を説明している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/7号」より