三菱製紙は、かねて創成を検討していた「株主の森」制度（本誌7/10号既報）について、内容を決定した。
　「株主の森」とは、三菱製紙社有林の一部に区画を設定し、株主自ら植樹してもらったりネームプレートを設置したりする制度。同社が森の再生や林業の活性化に寄与していることや、同社が展開する体験型森林環境学習「エコシステムアカデミー」などについて、株主の理解を深めてもらうために実施する。
　株主の森は福島県西白河郡西郷村の社有林の一部に設け、名称は「三菱製紙ニッシー・カッシーの森」とした。「ニッシー」「カッシー」とはエコシステムアカデミーのイメージキャラクターで、社有林の所在地から名付けられた。ニッシーは西郷村（にしごう村）、カッシーは甲子高原（かし高原）。
　対象株主は、毎年9月30日およびその翌年の3月31日現在の株主名簿に記載または記録された、三菱製紙株式1,000株以上を継続保有している個人株主で、次のような体験が提供される。
①希望者に植樹体験と社有林の見学会を実施。2024年は9月後半～10月前半頃に開催する予定で、募集人数は20名程度（1組につき株主と同伴者1名）。往復交通費、宿泊費は自己負担。その後の森の育成の様子はwebサイトなどで見ることができる。
②希望者の氏名もしくはニックネームを掲載したプレートを、社有林（エコシステムアカデミービジターセンター）と専用webサイトに掲載

独・フレンスブルク工場の事業売却を完了
　三菱製紙は、ドイツの連結子会社、三菱ハイテクペーパーヨーロッパGmbH・フレンスブルク工場の事業売却を、9月1日付で完了した。売却先はかねて公表していた通り（本誌2/27号既報）、Quantum Capital Partners GmbH 社傘下のQCP Equity GmbH 社100％子会社である Timber QCP GmbH 社。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future9/25号」より