日本製紙連合会は、4月のパルプ・パルプ材速報と3月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（4月）

　製紙パルプ生産量は＋7.1％の65.5万tで21ヵ月ぶりの増加。このうちBKPは＋7.2％の52.0万tで20ヵ月ぶりの増加、UKPは＋5.1％の9.0万tで2ヵ月連続の増加。

　製紙パルプ販売は＋6.5％の8.2万tで8ヵ月連続の増加。BKPは輸出の大幅増が寄与して＋12.2％の6.3万tとなり、7ヵ月連続の増加。UKPは、輸出のマイナスが響き△11.4％の1.6万tと4ヵ月連続の減少。在庫は前月比＋7.1％の14.8万tで3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△20.5％で3ヵ月連続の減少。このうちBKPは前月比＋0.3％の9.9万tで3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は△30.4％で3ヵ月連続減。UKPは前月比＋30.6％の4.2万tで5ヵ月連続の増加、前年同月比は＋13.0％で2ヵ月連続の増加となった。

■パルプ材速報（4月）

　パルプ材消費は、パルプの生産増を受けて＋6.8％の122.0万tとなり、19ヵ月ぶりの増加。うち針葉樹は＋6.0％の41.2万tで4ヵ月ぶりの増加、広葉樹は＋7.1％の80.9万tで20ヵ月ぶりの増加。

　集荷は、△0.01％の126.1万tで20ヵ月連続の減少。このうち、国産は△3.6％の36.6万tで18ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が＋0.2％の27.8万tで19ヵ月ぶりの増加、広葉樹は△13.8％の8.8万tで16ヵ月連続減。輸入は＋1.5％の89.5万tで2ヵ月連続の増加。輸入の内訳は、針葉樹が＋29.0％の14.8万tで2ヵ月連続の増加。広葉樹は△2.6％の74.7万tで2ヵ月連続の減少。

　在庫は、前月比△0.2万tの142.1万tで3ヵ月ぶりの減少。前年同月比は△17.4％。維持月数は1.2ヵ月で前月から横ばい。

■古紙需給（3月）

　古紙入荷は＋3.9％の142.5万tで、3ヵ月ぶりの増加。うち新聞古紙は△3.0％の21.6万tで20ヵ月連続減、段ボール古紙は＋7.0％の80.8万tで7ヵ月連続の増加。

　消費は、△0.3％の141.7万tで4ヵ月連続の減少。段ボール古紙（＋4.7％）と雑誌古紙（＋2.4％）は板紙向けを中心に増加したものの、上級古紙（△9.6％）、新聞古紙（△12.8％）などのマイナスが響いた。在庫は前月比＋1.3％、前年同月比△10.9％の58.4万t。輸出は、△35.4％の19.2万tで6ヵ月連続減。中国が2021年から古紙輸入を原則禁止としたことが大きく影響した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future6/21号」より