省・自治区・直轄市別に見た中国の上半期（1～6月）経済統計が出そろったが、同国メディアによると域内総生産（GDP）の成長率が最も高かったのは重慶市で、＋11％だった。31省区市のうち28省区市で第1四半期（1～3月）よりも伸び率が拡大し、政府の景気テコ入れ策が一定の効果を上げていることが示された。

　成長率が高かった上位10省区市の内訳を地域別に見ると、東部3省市（天津、福建、江蘇）、西部3省区市（重慶、貴州、チベット）、中部4省（江西、湖北、安徽、湖南）となっている。経済規模の大きい東部沿海地域は成長率も概ね高く、中部は比較的安定、西部は内モンゴルを除き勢いがある。

　一方、東北3省の低迷は依然として深刻。遼寧が2.6％と全国で最も成長率が低かったのをはじめ、黒竜江と吉林もそれぞれ下から3番目と4番目だった。東北と同様に資源生産への依存度が高い山西が下から2番目となっている。

　GDPの規模が最も大きいのは広東で約3兆4,500億元（約68兆7,000億円）。以下、江蘇（約3兆3,900億元）、山東（約2兆9,700億元）と続いている。

＜上半期の地域別GDP成長率＞（単位：％）①重慶11.0　②貴州10.7　③天津9.4　④チベット9.1　⑤江西9.0　⑥湖北8.7　⑦安徽8.6　⑦福建8.6　⑨湖南8.5　⑨江蘇8.5　⑪浙江8.3　⑫新〓8.2　⑬甘粛8.0　⑬広西8.0　⑬四川8.0　⑬雲南8.0　⑰青海7.9　⑱山東7.8　⑱河南7.8　⑳広東7.7　21海南7.6　22寧夏7.4　23陜西7.3　24北京7.0　24上海7.0　26内モンゴル6.9　27河北6.6　28吉林6.1　29黒竜江5.1　30山西2.7　31遼寧2.6

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/24号」より