小型貫流ボイラのトップメーカー、三浦工業（愛媛県松山市）はこのほど、厚生労働省が実施する「均等・両立推進企業表彰」の「均等推進企業部門愛媛労働局長優良賞」を受賞した。「均等・両立推進企業表彰」とは、女性労働者の能力発揮を促進するための積極的取組み（ポジティブ・アクション）と、仕事と育児・介護の両立支援のための取組みが、他の模範となる企業に贈られる表彰制度。
同社では、会社の成長のためには社員の総合力向上が必要不可欠であるとの経営方針のもと、次のようなポジティブ・アクションを進めている。
＜取組体制＞
◎2007年、人事部内に「女性活躍推進課（現「ダイバーシティ推進課」）を設立、女性社員の活躍の場の拡大とトップランナー創りを目標に定め活動を開始
◎ポジティブ・アクション情報ポータルサイト内に女性の活躍推進企業方針と取組内容を明示
◎社員満足度調査により、女性の活躍に関する状況や課題の把握に努め、その結果を取組みに反映
＜取組内容＞
◎女性の採用拡大のため、会社案内に社内で活躍している女性社員を紹介。
◎一般職から総合職への転換のチャンスを増やすため「職能資格規程」を改定し、運用。一般職も入社2年目から総合職に転換できるようになった。
◎管理職の登用促進のため、産休や育児休業がハンディとならないよう人事考課規程を見直した。
◎女性社員の意識向上を目指し、三浦オフィス・スキルコンテストを実施。
◎継続勤務支援のため、両立支援制度の充実を図った。育児短時間勤務制度、看護休暇、所定労働の免除、時間外労働の制限、深夜業の制限の各措置を、子供が小学校3年生まで利用できるよう変更。
◎11年7月以降、休業者支援のため「休業者復職支援サイト」を開設したほか、女性社員同士が情報交換するためのネットワークづくりなど多彩な取り組みを実施。
＜取組み成果＞
◎総合職の女性の増加（08年48人→14年87人）
◎女性管理職の増加…▽主任職09年24人→14年33人▽専門職の役職（11年新設）43人登用▽11年初の女性部長誕生
◎育児休業の取得も増えたことにより平均勤続年数が伸びた。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/24号」より
