リンテックは、㈱サトー、王子タック、大阪シーリング印刷とともに設立した「ラベル循環協会」（＝J-ECOL、ジェーコル）について、活動内容などを発表した。
　ラベル循環協会は今年5月、リンテックなど4社が、シール・ラベルの使用済み剥離紙の資源循環を促進するために設立した一般社団法人。設立後、賛同企業を募ってきたが、9月13日付で日本製紙が入会し、加盟企業は14社となった。紙パルプ業界からはこのほか、日本紙パルプ商事や小津グループのディプロが加盟している。
　ラベル素材の粘着剤面を保護する台紙の役割を担う剥離紙は本来、製紙原料として利用可能な資源だが、製紙会社への納入ルートが確立しておらず、また技術面・設備面の課題もあり、これまで有効利用されてこなかった。剥離紙のリサイクルシステムを構築するためには、ラベル業界だけでなく、各種商品のメーカーなどラベルユーザーが幅広く資源循環の情報を共有し、サプライチェーン全体として取り組んでいく必要がある。
　J-ECOLは、調達、製造、販売、回収に関わるすべての企業による、企業の枠を超えた資源循環モデルの構築を目指す。具体的には、ラベルユーザー企業とリサイクル企業を仲介し、使用済み剥離紙の資源循環をサポートする。そのための分科会活動として普及分科会と技術分科会を予定しており、普及分科会では加盟企業とともに剥離紙の資源化を推進し、技術分科会では再生しやすい剥離紙の検討、剥離紙から取り出した再生パルプの利活用提案、また将来的には、使用済み剥離紙を再び剥離紙に戻す水平リサイクルを検討していく。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/16号」より