日本製紙は5月28日、コンクリート用混和材、高品質フライアッシュ『CfFA（Carbon-free Fly Ash）』の課題や展望、最新の研究動向を紹介する「コンクリート用フライアッシュ利用促進セミナー」を、石巻工場で開催する。参加無料、事前申込制。

　石巻工場は、東北の森林資源が集積する立地を生かして木質バイオマスを利用したエネルギー事業などを検討しており、自家発電用石炭ボイラーの燃焼灰（フライアッシュ）の有効利用もその一つ。コンクリート用混和材の高品質フライアッシュ『CfFA（Carbon-free Fly Ash）』の製品化に向け、工場敷地内にCfFA製造設備の建設を進めており、2016年1月からの本格稼働を目指している。

　フライアッシュは、構造物の高耐久・長寿命化、維持管理の合理化、および環境負荷低減など、コンクリート用混和材として幅広いメリットがあることで知られ、また、近年懸念されているアルカリ骨材反応の抑制にも非常に大きな効果が期待されている。セミナーでは、東京大学・石田哲也教授をはじめ6人の研究者による講演と、『CfFA』を配合した生コンクリートのデモを行う。

【セミナーの開催概要】

〔日時〕5月28日13:00～15:40（受付12:30～）

〔場所〕日本製紙石巻工場（宮城県石巻市南光町）

〔参加申込〕所定の申込書（http://www.nipponpapergroup.com/info/2015/info150427003060.html）に必要事項を記入の上、メールで申し込む（定員100名、5月25日締切）

〔問合せ〕日本製紙技術本部技術企画部・佐藤貴之（電03－6665－1048　Ｆ03－6665－0318　E-mail：t.sato@nipponpapergroup.com）

〔講演内容〕・日本製紙の事業紹介（日本製紙石巻工場工場長代理・内田善朗）　・石炭灰利用に関する最近の動向（東北大学教授・久田真）　・石巻工場における改質フライアッシュ（CfFA）製造への取組み（大分大学教授・佐藤嘉昭）　・ポゾラン材料の有効活用によるコンクリートの高品質化（秋田大学教授・徳重英信）　・フライアッシュによる復興コンクリート構造物の長寿命化を目指して（日本大学教授・岩城一郎）　・水分逸散抑制養生と混和材の組み合わせによるコンクリートの高耐久化（東京大学教授・石田哲也）　・フライアッシュコンクリートによる高耐久RC床版の施工事例（東京大学生産技術研究所特任准教授・田中泰司）　・見学会：CfFA配合生コンデモ（場所：石巻工場内）

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/18号」より