三浦工業グループではこのほど、水処理装置や水処理薬品を製造するグループ会社「三浦アクアテック」の2期工事が完了した。

　1982年12月設立の三浦アクアテック（旧社名：サンケミ）は、愛媛県東温市川内で、水処理機器本体の製造、薬品、造粒塩製造などを主事業としてきた。また2009年4月からは、水処理装置の原材料・部品から組立、試運転、在庫、物流までの一貫工場として生産リードタイムの短縮および生産増強を図るため、北条工場への移転を進めていた。

　10年3月に第1期工事が完了し、水処理装置本体の製造については北条工場へ移行していたが、13年12月より開始した第2期工事もこのほど完了、水処理薬品事業についても移管した。これにより、「三浦アクアテック」は東温市川内から北条工場へ完全移転となる。なお、川内工場は15年2月に閉鎖する予定。

　今回の水処理薬品工場の最大の特徴は、その品質管理体制。水処理薬品には食品用と工業用の2種類があるが、三浦アクアテックの水処理薬品工場では調合、充填を徹底して分別、材料運搬、保存時にも自動倉庫で識別できるように収納する仕組みを構築し、水処理薬品工場でありながら食品工場と同等の徹底した品質管理を実現した。今後はISO22000の審査登録を予定している。

＜新工場の概要＞

〔工場名称〕三浦アクアテック水処理薬品工場

〔工場規模〕▽建築面積：約5,000㎡▽延床面積：約6,500㎡

〔構造〕鉄骨2F＋自動倉庫

〔総工費〕約20億円

〔生産品目〕（国内向け）ボイラ用水処理薬品、クーリングタワー用水処理薬品、造粒塩など

〔生産量〕従来比約2倍

〔生産開始〕10月14日

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/17号」より