印刷博物館（東京・文京区）は2024年2月12日まで、企画展「明治のメディア王 小川一眞と写真製版」を開催中。
　同展では、写真師「小川一眞」を中心に、写真製版が印刷をどのように変えたのか、近代日本における視覚メディアの発展と視覚文化の形成に与えた影響を探る。写真が社会に広まっていった明治期に活躍した小川一眞（1860～1929年）は、写真製版によって多くの印刷物を製作、出版した。明治時代のメディアといえば、新聞、雑誌、書籍などが中心であり、とりわけ写真が入った印刷物は大きな役割を果たしている。展示会では、小川一眞が導入した2つの写真製版技術、コロタイプ印刷と網目版印刷で製作した印刷物を中心に、約100点の資料を紹介する。入場料は一般500円、学生300円、高校生200円（団体割引などあり）。

P&Pギャラリー展
「世界のブックデザイン」
　また印刷博物館のP&Pギャラリーでは、3月3日まで「世界のブックデザイン2022-23」を開催している。
　同展では、今年4月にドイツ・ライプツィヒブックフェアで発表された「世界で最も美しい本2023コンクール」の受賞図書のほか、日本の「第56回造本装幀コンクール」をはじめ、ドイツ、スイス、オランダ、カナダ、中国、韓国の各国で開催されたブックデザインコンクールの受賞図書約140点を展示、実際に手に取って鑑賞できる。入場無料。
【印刷博物館】▽東京都文京区水道1－1－3 TOPPAN小石川本社ビル▽開館時間：10:00～18:00（入場は17:30まで）▽休館：毎週月曜（祝日・振替休日の場合は翌日）、年末年始、展示替え期間
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future12/25号」より