日本製紙連合会は、4月のパルプ、パルプ材速報と3月の古紙需給統計を発表した。

■パルプ速報（4月）

　製紙パルプ生産量は前年同月比△6.8％の68.2万tとなり、前月の増加から減少に転じた。このうち、BKPは△6.7％の55.2万t、UKPが△11.7％の8.3万tで、いずれも前月の増加から減少に転じた。在庫は、BKPが△19.4％の10.2万tで6ヵ月連続の前年割れ、UKPは＋101.8％の3.5万tで6ヵ月連続増。

　販売は、BKPが±0.0％の5.9万t、UKPは国内販売、輸出ともに前年割れで、△32.4％の1.8万tとなり12ヵ月連続のマイナス。

■パルプ材速報（4月）

　4月のパルプ材消費は、前年同月比△6.7％の127.5万t。パルプ生産が前年割れとなったことを受け、前月の増加から減少に転じた。うち針葉樹は△9.6％の38.6万t、広葉樹は△5.3％の88.8万tで、いずれも前月の増加から減少に。

　一方、集荷は前月の減少から増加に転じ、前年同月比＋14.9％の137.2万tとなった。このうち、国産は△1.5％の39.6万tで2ヵ月連続の減少。国産の内訳は、針葉樹が△1.3％の29.1万t、広葉樹が△2.0％の10.5万tで、ともに2ヵ月連続の前年割れとなったものの、広葉樹は2ヵ月連続の10万t台。また、輸入は＋23.2％の97.6万tで、前月の減少から増加に転じた。輸入の内訳は、針葉樹が△15.1％の9.6万tで2ヵ月連続の減少、広葉樹は前年4月が低水準であった反動などから大幅増となり、＋29.6％の88.0万tと前月の減少から増加に転じた。

　在庫は、前月より9.1万t増加して169.4万t、3ヵ月ぶりの増加となった。前年同月比は＋25.0％。維持月数は前月から0.1ヵ月分増加して1.3ヵ月。

■古紙需給（3月）

　3月の古紙入荷は前年同月比△3.4％の146.1万tで2ヵ月連続のマイナス。うち新聞古紙は△11.1％の26.2万tで15ヵ月連続のマイナス、段ボール古紙は△0.6％の78.9万tで3ヵ月ぶりのマイナス。

　消費は前年同月比△1.1％の149.9万tで2ヵ月連続のマイナス。在庫は65.4万tで前月比は△3.8万t、前年同月比は△15.4万t。輸出は、最大の輸出先である中国向けの伸びが昨年後半と比べ落ち着いたため、前年同月比△4.0％の24.5万tとなり、前月のプラスからマイナスに転じた。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future6/17号」より