三菱製紙はこのほど、環境に配慮した再湿糊型ライナーレス感熱ラベル『Water Thermal（ウォーターサーマル）』を開発した。
　物販系Eコマース市場の拡大とともに、物流ラベルの需要が堅調に推移している。三菱製紙は環境配慮の観点から物流ラベルのライナーレス化とシリコーンレス化の両方を実現するため、水活性によって接着性を発現する再湿糊に着目、再湿糊型感熱ラベル『Water Thermal』の開発に成功した。
　すでに量産化の体制を整えており、今後は海外へも紹介していく考えで、このほどドイツ子会社のMitsubishi HiTec Paper Europe GmbHが、ベルギーで開催された世界的なラベル展示会 「LABELEXPO EUROPE 2023」に『Water Thermal』を初出展、三栄電機製の再湿糊対応感熱プリンター『Hydro-Eco』を使ってデモンストレーションを行った。三栄電機が開発した『Hydro-Eco』は、『Water Thermal』で簡易かつシームレスに優れた印字と接着性を発現する。

      紙パック入りの手指消毒剤を発売
　また三菱製紙はこのほどアスクルの通販サイトで、自社製造のアルコール消毒液『手指消毒剤 紙パック』の発売を開始した。容器に紙パックを採用することで、従来のプラスチック容器に比べ石化由来成分を約55％削減したという。また紙容器の材料にはFSC森林認証紙を採用している。
　内容液には手指に優しい保湿成分を配合。ポンプ付き本体のほか付替えタイプも用意されている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/9号」より