機密情報抹消事業者協会（＝KJMJK、大久保薫代表理事）は昨年11月30日、都内において2023年度機密抹消セミナーを開催した。サブテーマに「紙媒体とデジタルデータ記録媒体」を掲げ、税制およびデジタルの各分野における専門家3名を講師に招聘。
　2022年1月に改正された「電子帳簿保存法（電帳法）」により、電子保存される帳簿類の増加が見込まれる一方、中小・零細企業では紙媒体での保存が継続すると言われる。KJMJKでは今回、機密抹消の観点から、紙と電子双方におけるデータ抹消について見識を深めることを目的に、本セミナーを開催したもの。
　開催に先立ち、大久保会長は「インボイス、電帳法、物流のドライバー不足など諸問題がわれわれの周りにあり、ここは大きな変革の時。今日のご縁を機にセミナーで得た内容を持ち帰ってほしい」と挨拶した。
　講演は、第1部で「改正電子帳簿保存法における対象文書（書類）と保存方法」と題し、税理士の菅沼俊広氏、第2部で「データ記録媒体からみたデータ抹消」と題し、ウエスタンデジタル合同会社（WDC）の山口謙介氏と伊藤文俊氏が登壇した。
　参加者は改正電帳法や、デジタル装置の基幹部分となる半導体チップ、HDD/SSDなどの記憶装置の仕組みと抹消について、講師の説明を真剣に聞き入っていた。閉会の挨拶は石川喜一朗副会長が行った。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future1/1号」より