日本製紙連合会は、6月のパルプ・パルプ材速報と5月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（6月）
　製紙パルプの生産は＋4.2％の47.9万tで14ヵ月ぶりの増加となった。このうちBKPは＋1.0％の36.0万tで14ヵ月ぶりの増加、UKPは＋22.3％の8.6万tで2ヵ月連続の増加。
　販売は＋18.5％の9.8万tで5ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋17.6％の7.8万tで5ヵ月連続の増加。UKPは＋22.7％の1.8万tで8ヵ月連続の増加。
　在庫は14.6万t、前月比は△8.9％で3ヵ月連続の減少、前年同月比は△4.0％で2ヵ月連続の減少。このうちBKPは10.1万t、前月比△16.2％で4ヵ月連続の減少、前年同月比は△7.3％で2ヵ月連続の減少。UKPは3.9万t、前月比は＋16.8％で3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋11.2％で同じく3ヵ月ぶりの増加。
■パルプ材速報（6月）
　パルプ材の消費は＋3.2％の91.5万tとなり、2ヵ月連続で前年を上回った。うち、針葉樹は＋10.4％の33.6万tで2ヵ月連続の増加、広葉樹は△0.5％の57.8万tで14ヵ月連続の減少となった。
　集荷は＋9.7％の103.6万tで10ヵ月ぶりの増加。うち輸入は前年同月が低水準だったこともあり、＋18.1％の73.7万tと10ヵ月ぶりに増加した。特に針葉樹が＋84.5％の15.1万tと大きく増加。広葉樹も＋8.1％の58.6万tと伸長。
　一方、国産は△6.9％の29.9万tにとどまり15ヵ月連続の減少。内訳は、主力の針葉樹が△8.4％の23.7万t、広葉樹は△0.3％の6.2万t。
　在庫は143.7万t。前月比は＋9.1％で4ヵ月連続の増加、前年同月比は△1.9％で2ヵ月連続の減少となった。維持月数は今月の消費量が低いことから、前月より0.3ポイント上昇し1.4ヵ月。
■古紙需給（5月）
　古紙の入荷は△1.6％の122.9万tで、19ヵ月連続の減少となった。内訳は、段ボール古紙が＋0.6％の75.0万tで2ヵ月連続の増加、新聞古紙が△9.8％の15.6万tで34ヵ月連続の減少、雑誌古紙は△0.6％の16.6万t、上級古紙は△4.2％の12.3万tだった。
　消費は△2.2％の121.5万tで3ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙が＋0.4％の73.5万t、雑誌古紙が△2.1％の16.7万t、新聞古紙が△10.1％の15.6万t、上級古紙が△4.9％の12.5万t。段ボール古紙を除き、いずれも低調だった。
　在庫は56.4万tで前月比＋2.6％、前年同月比△7.6％だった。
　輸出は＋3.8％の20.7万tで2ヵ月ぶりの増加。ベトナム、台湾が主な輸出先。

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/26号」より